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友野一希連載【 #トモノのモノ語り。】vol.30「ボウリングシャツが主役のアメカジスタイル&グランプリシリーズ 」<フィギュアスケート男子>

こんにちは、フィギュアスケーターの友野一希です。

僕の好きなことや、お気に入りのアイテムについて紹介する連載「トモノのモノ語り。」ついに30回目!

ファッションパートでは前々回の「原宿ヴィンテージ巡り」で購入したものを紹介! さらにグランプリシリーズが終了したということで、その報告もたっぷり! 「お気楽お悩み相談室」もなかなかのボリュームになっています。さらに30回を記念したお知らせも。最後までじっくり読んでくださいね。

友野一希さんと原宿でお買い物

vol.28では原宿の名店3店舗を巡ってじっくりお買い物!
ボウリングシャツにデニムに柄シャツ、Tシャツ、スラックスとたくさん試着。悩みに悩んだ結果、購入したのは……?

Kazuki TOMONO

Fashion Shooting

ボウリングシャツをかっこよく着こなす友野一希さん
Bowling Shirt/King Louie

じゃん! 最後にお邪魔したロカビリーファッションのお店、原宿ジャックスでゲットしたボウリングシャツです。
とにかく物量が半端なかったジャックスさん。取材が終わった後も少し時間を延長しまして、お宝アイテムをたくさん見せてもらいました。これはその中から選んだ1枚。

売れると困るということで(笑)、仕入れてから25年の間、店頭に出さずにずっと大切にしまっておいたものだそう。特にこのカラーは探してもなかなか出てこないものらしく、ほぼデッドストックの状態で残っているというのはかなり貴重だとか。

友野一希さんのボウリングシャツスタイル

パンツをデニムにはき替えてスタジオで撮影!
「リーバイス®」と合わせたアメカジコーデ。ちなみに足元は「ユッタ ニューマン」のサンダルです。

買い物序盤からずっと気になっていたボウリングシャツ。赤もいいけど、黒だとよりかっこよく着られていいですね。
いくつか着てみたんですけど、これは鏡で見た瞬間、めっちゃ可愛いなって。涼しげな生地の質感もタイプです。

King Louieのボウリングシャツを羽織る友野一希さん

1950年代にアメリカで人気を博したボウリングシャツ。ユニフォームとして作られたということもあり、動きやすさ抜群。
このデザインは、アメリカのロカビリーバンド、ストレイ・キャッツのブライアン・セッツァーが愛用していたことから人気が出たものだと教えてもらいました。V字のデザインと色の切り替えがシャープな印象でかっこいいですよね。

友野一希さんの私物スニーカー、ニューバランスの1906R

ボウリングシャツといえばバックスタイル。これには「FOX MACHINE SHOP」というお店の名前が入っていて、これもお気に入りポイント。
さっき撮影した写真をモニターでチェックしたんですけど、やっぱりめちゃくちゃいい! 買って大正解! いいお買い物ができました。

「原宿ヴィンテージ巡り」の感想

友野一希さんのTシャツスタイル
インに着たのは今日買ったTシャツ!

今回のテーマは、ヴィンテージアイテムを探すこと。
朝から本当にたくさんのアイテムを見させてもらったんですが、ヴィンテージの世界ってめっちゃ深いなあと思いましたね。古着は好きですけど、そんな僕でも別
世界に感じたくらい、どこのお店もすごかった(笑)。

今ヴィンテージってどんどん値段が上がっていると言いますけど、その中でも特にTシャツは名作と言われるものはマジでお値段が張りますね。でも逆に自分が記念やお土産で何げなく買ったものが将来的にめちゃくちゃ価値が出るかもしれないって考えたらおもしろいなって。

Tシャツをきっかけに好きなものが増えていくっていうのも、ファッションとカルチャーの深いつながりを感じて興味深いし、Tシャツを通して当時の流行りを知ることができるのもいいな。

そしてせっかくヴィンテージTシャツの専門店である「ワッツアップ」さんに行ったからには、値段に囚われず、自分の好きな作品やデザインのおもしろさで選びたいなと思いました。
たとえば以前「ファンタジー・オン・アイス」でDA PUMPさんの歌で滑らせていただいたじゃないですか。それでDA PUMPさんの曲をたくさん聞くようになって、いろいろ見てみたら、曲だけじゃなくグッズのTシャツもめちゃくちゃかっこいいんですよ。だからせっかく着るなら僕も
そういう縁のあるものを探してみたい。自分にとって意味があるものを大切に着たいなと思いました。

そしてどのお店のスタッフの方もとにかく知識量が半端なかったですよね。お話を聞いているだけでも楽しかったし、好きだからできる素敵な仕事だなって。

今日は盛りだくさんの1日でしたが、楽しいオフになりました! これから買ったアイテムをたくさん着たいと思います!

 

友野一希さんの最新情報

グランプリシリーズ、スケートカナダ、中国杯が終了!

スケートカナダのキスアンドクライに座る友野一希さんと平池大人コーチ

さてさてスケートカナダ、中国杯が終わりました! 今年こそファイナルに行きたいと思っていたんですが、結果はどちらも4位となりました。
今年は練習の取り組み方を変え、よりハイペースを意識して臨んだのですが、蓋を開けてみると、去年とほぼ同じような点数で。
でも昨シーズンと比べると、悪い印象はないんです。中国杯のフリーではやっと自分の演技ができたかなと思いますし。
ただショートではミスが出たり、カナダでは点数が伸びなかったり……もうちょっと勢いが欲しかったというのが今回のグランプリの感想です。

中国杯キスアンドクライに座る友野一希さん、山本草太さん、宇野昌磨さん、吉田陽菜さん、渡辺倫果さん

2戦を通して感じたことと、自分の原動力について

正直な話をすると、僕ってやっぱり試合が終わってからスイッチが入るタイプなのかな。最初からエンジン全開でやってるつもりでも、最大限までギアを上げきれてなかったのかも。悔しさとか、そういったなにか起爆剤になるようなものが僕には必要なのかもしれません。

実際にカナダは、3位とあの点差で4位だったということもあり、終わってからしばらくは本当に悔しかった。でもその悔しいって気持ちは、やり残したことがあるからこそ生まれる感情なのかなって。
きっと悔しい感情があるうちはまだまだで、どんな結果でも「やりきった」って思えるくらいにならないと。全日本まではそうやって自分を追い込んでいけたらと思います。

スケートカナダでの友野一希さんのショートプログラム

あとはネーベルホルン杯やジャパンオープンでいい演技ができた勢いのままグランプリにいけなかったのも一つの要因。足をすくわれないようにって、どこかでリセットかけちゃった自分がいたので。「初戦でできたんだから」って自信をもって臨むべきだったなと思います。


でもきっとこの失敗もちゃんと次につながっていくはず。
もちろん今年表彰台に乗れなかったのは本当に悔しいですけど、その気持ちを練習にぶつけていけるならそれはマイナスじゃないと思いながら頑張りたい。
ファイナルの結果次第では全日本は厳しい戦いになると思いますけど、
僕はいつも崖っぷちで戦ってきたので、それくらいのほうが頑張るだろうと。余裕があるよりはないほうが好きですし(笑)。この状況もポジティブに変えて、伸び伸びやっていきたいです。

練習における3つの変化

中国杯での友野一希さんのフリープログラムのフィニッシュ
memo:フリーのフィニッシュではどんなことを考えているのか聞いてみると、「何かを考えているというより、音楽に入り込んでいるので、プログラムの余韻に浸っています。きっと大きい大会になればなるほど何か思うこともあるんじゃないかな」とのこと。全日本選手権ですべてを出し切った思い描く演技ができますように。

スケートへの取り組み方を変えた今シーズン。
具体的にはスケート、陸トレの両方で昨シーズンより
練習時間を増やしたんです
僕はいつも限界まで体を追い込みつつも、やっぱり怪我はしない範囲でと思ってやってきました。もちろんこれが自分のよさではあるんです。だけど今年は怪我をしにいくわけではないですけど、もっともっと自分を追い込んでもいいんじゃないかと思っていて。

今年やりたいスケートというのは、基礎の部分が大切。練習時間を増やしたことで、ジャンプだけでなく、それ以外の練習にも取り組むことができるようになりました。その分体になじんだ演技ができるようになったと思うし、ステップなどで少しずつ成果が出ているので、今すごく楽しいんです。


あとは次の日に向けた準備もすごく時間をかけてやるようになりました。たとえば、ジョギングに、練習終わりのトレーニングも毎日。そのまま1日を終えるのではなく、体のコンディションを整えてあげて、次の日にしっかり動けるよう意識した生活をしています。

それからその日練習で
やったことをノートに記録するように。終わってからノートを埋める時間が結構楽しくて。どれだけ疲れてもやるべきことはちゃんとやるように、毎日の練習で後悔がないようにというのを意識しています。

なぜこれを始めたかというと、シーズン中って常に不安な気持ちなんですよね。何回も何回も同じことをやって、でもまだ足りないんじゃないかって、常に不安と戦って。せっかく一生懸命水を汲んでバケツに入れてるのに、底が抜けたバケツにずっと水を入れている感覚なんですよ。
の不安を埋めていく作業が練習でもあるけど、それを記録することによってちゃんとやったぞっていう証拠になる。努力を目に見えるような形にしたら、バケツにどんどん水がたまっていくのが分かって、自信につながるんじゃないかなって。

おかげで今はすごく濃い毎日を送っています。
フリーは自分の中でフィットしてる感じがあって。挑戦だと思っていたけど、意外とやってみるもんだなって。でもその分しっかりと取り組んできたので、やっぱりその成果かな。この取り組みがさらに実ると信じて、全日本まで駆け抜けたいなと思います。



全日本選手権に向けて

カナダが終わってから中国までの1週間は、本当に自分を追い込んだ練習をしてきました。たった1週間なのに、めちゃくちゃ長かったと思えるくらい充実した毎日だった。
今やれることをすべてやって臨んだ分、ミスもしっかり受け入れることができたし、後悔がなく終えることができた。それが自分にとって一番の成長ですね。

その分中国から帰ってきたら、自分としては珍しく一回プツッとスイッチが切れちゃって。それくらい自分を追い込めていた証拠だと思います。

そこから1、2日しっかり休んで、やっと今毎日ちゃんと練習に取り組めているところ。ここから全日本までゆっくりはしていられないし、1日1日死ぬ気でやるしかない。

僕は毎年グランプリから全日本までの期間で成長できているので、ここから全日本までの1か月は、僕にとってはものすごく大事な時間になると思う。

今年の全日本は久しぶりの長野。

会場のビッグハットは確か僕の記憶だと、最初にトリプルアクセルを降りた場所。いい思い出も悪い思い出もたくさんあって、すごく大好きなリンクです。

でも一つだけ言うなら、まだ長野でこれっていう演技ができてないんですよね。大阪とか埼玉はあるんですけど……だから今年こそ印象に残る演技をして、思い出を更新したいです。


エキシビションの裏話

友野一希さんのエキシビションにゲスト出演した山本草太選手
カナダ大会では、「Teeth」の衣装に身を包んだ山本草太選手がエンジンに!
ここからはエキシビションの裏話を。
カナダでは会場にサングラスを持っていくのを忘れてしまうというハプニングがあり、なにか代わりになるものを探さなきゃと大忙し。最初は髪型をぐちゃぐちゃにしてみて、(三浦)佳生くんに「これチャラい?」って聞いてみたら「あんまりチャラくないです」って言われちゃって。それでキャップをかぶって「これは?」って聞いたら「結構いいですよ◎」って。それで本番はキャップを後ろ向きにかぶって乗り切ったんです。
中国杯エキシビションを終えた友野一希選手、宇野昌磨選手、山本草太選手
中国杯では宇野昌磨選手、山本草太選手が!
そして中国。カナダではちょっと振付を間違えちゃったんですけど、中国の演技はめちゃくちゃよかったです。トリプルアクセルを2本入れてどちらもきれいに決まったし、第一部の最後という、とてもいい順番でやらせていただいたし。思い出に残るエキシビになりました。

何よりエンジンを(宇野)昌磨くんと草太の二人にやってもらうという超贅沢な試みも。
実は「THE ICE」の時に昌磨くんにお願いするという話も出ていたんですけど、その時は実現できず、いつかお願いできたらいいなって思ってたんですよね。
だけど中国でもエキシビの練習時間がかぶらず、今回も草太にお願いしようと思ってたんです。だけど草太が「え、別に三人でよくね?」って言ってきて。それを聞いて「その手があったか、天才かよ」と(笑)。

それで昌磨くんにお願いして一緒に陸で練習。「とりあえずチャラい感じで、楽しく。そして、ばかだなーって感じを出してもらえれば!」ってコンセプトを話して(笑)。

そうそう、二人にも何か小道具が欲しいなって話をしてたら、ミーシャ(・ジー)が「用意しようか?」って言ってくれて、サングラスをどこからか用意してくれたんです。二人ともいかついサングラスが似合う似合う(笑)。

短い練習時間ではありましたが、本番ではキレッキレで、めちゃくちゃいいものになりました。

それにしても昌磨くんはさすがですね。「ワンピース・オン・アイス」でルフィを演じてから意識に変化があったのか、エンターテインメントへの気持ちの入り方がすごかった。終わった後も「もうちょっとできたなー、まだまだ改善の余地あるな」と言ってて(笑)。まさにベテランの風格でした。昌磨くん、草太には本当に感謝です。


これからもおもしろいことができそうだし、今後また大きい試合に出て色々な人にやってもらえたらいいなって。
意外と初めて聞く曲で滑るのは難しいので、毎回誰かにお願いするのは大変なんですけどね。「THE ICE」で初披露の時にお願いした(三原)舞依ちゃんは何回も練習してくれたし、(島田)高志郎はめちゃくちゃ飲み込み早かったんです(笑)。舞依ちゃんや高志郎でこのエキシビの基盤ができて、そこからこうやって広がっていったので、二人には感謝の気持ちでいっぱいです!



カナダ・バンクーバーでの思い出

友野一希さん撮影のバンクーバーの風景

最後にそれぞれの国での思い出話も。まずはカナダから。

会場のバンクーバーは、行っただけで分かるいい街感(笑)。
自然も多いし、トロントよりさらに活気があって、 住みやすそうな街でした。アジア人が多いので日本食のお店も多くて。みんなで油そばを食べに行きました。

友野一希さんがバンクーバーで食べたまぜそば
スケートカナダでまぜそばを食べる友野一希さん、山本草太さん、三浦佳生さん

派遣メンバーも(渡辺)倫果ちゃん、(松生)理乃ちゃん、かおちゃん(坂本花織選手)、草太、佳生くん、俺、のほっこりメンツで、楽しかったです。

友野一希さんの大好きなティムホートンズ

そしてカナダといえば僕の大好きなティムホートンズ。今回は佳生くんと草太にも布教して、日々ティムホートンズ生活をしてました。

▶check!vol.21「新ショートプログラム発表&初めて尽くしの休日」

友野一希さんとパトリック・チャンさんのツーショット

それから会場では自分の大好きなスケーターの一人、パトリック・チャンさんとお会いできて大感動。憧れの人を目の前にしてあわあわしてしまったんですが、「大好きです!」とだけはしっかり伝えてきました。


中国・重慶の街を見て感じたこと

中国杯で友野一希さんが撮った重慶の街

中国に行ったのは12年ぶり。

街の規模が規格外でとにかく圧倒されました。乗り継ぎのために一瞬寄った上海の空港もとんでもないし、重慶の街もやばかった。
何をもって都会とか言うのかはわからないですけど、そびえたつ建物の高さだけでいったら世界一都会だろって。アニメで見るような近未来都市が広がっていて本当にすごかったです。

でもその一方で、いい意味の生活感と人の温かさを感じました。愛情があって、人が生きてる街って感じ。その雰囲気とあの都会感が混ざり合って共存しているっていうのがもう! ネオンがギラギラ光る中に人が生活している感じがすごくエモかったです
いろいろごちゃごちゃしている感じがアジアだな、この街好きだなって思いました。みんな中国語できると思って話しかけてくれるのもおもしろかったです(笑)。

会場は中心から車で3、40分かかるところだったので、夜景が有名な洪崖洞などには行けなかったんですが、飛行機やバスから見た夜景はどれも美しかったし、ホテルの周りを散歩しているだけでも映画みたいでわくわくしたな。

  • 中国杯で友野一希さんが撮った重慶の夜景

  • 中国杯で友野一希さんが撮った重慶のきれいな写真

食事については試合後、ホテルの近くのお店でチキンを買いました。あとは草太がずっと「チーズハットグ食べたい!」って言ってて、試合終わったら行こうなって約束をしてたので、満を持してチーズハットグ屋さんに。そうだ、草太がタピオカも飲みたいというので、ジュース屋さんにも。あんなに飲みたかったのにまさかのタピオカが売り切れていて、結局ナタデココになってましたけど(笑)。

重慶の街にてチーズハットグを待つ山本草太さん

本当は名物の火鍋を食べたかったんですけど、僕は中国語が喋れないので、どんな漢方が入っているのかしっかり確認ができないんですよね。漢方の成分によってはドーピング検査でひっかかる恐れがあるので、大事をとって今回は断念。でもホテルの中華料理が本当においしかったので大満足。また時間がある時に有名な中華のお店にも行ってみたいな。

中国杯キスアンドクライに座る友野一希さんと平池大人コーチ、ミーシャ・ジーさん

あとは中国杯ではミーシャも帯同してくれました。今回ミーシャも中国杯に行くってことで、事前に日本で練習を見てもらい、その後中国で合流。振付もカナダからちょっと変わりました。

あまり一緒にごはんにいく時間はなかったんですけど、いてくれるだけで心強かったですね。中国語も喋れますし、わからないことがあれば何でもミーシャが助けてくれた。本当にいつも感謝しています。


グランプリの報告はこんなところかな。ここから全日本まで後悔がないように毎日練習に励んでいきます。皆さんも風邪など引かないよう注意してくださいね! 


友野一希さんのお気楽お悩み相談室
人間関係が面倒くさく、時々投げ出したくなりますいつも楽しく拝読しています。お悩みは唐突ですが、「愛ってなんだと思いますか?」。親子、夫婦、恋人、友達、ファンなど様々な愛の形があると思いますが、いろいろ面倒くさいことも付随してくるもので、全部投げ出したい!と思うことがあります。昔、友野くんは「一番怖いのは人間関係」とおっしゃっていたことがあったと記憶していますが、それでも愛にあふれる人間性をお持ちだと感じることが多く、その辺りはどのように考え、日々過ごしているのか教えてください。 (かぼちゃねこさん) 

愛は一方通行なもの。
相手に求めすぎず、他のことにも目を向けると心が楽になるはず


ありがとうございます! でもですね、僕が愛にあふれる人間性というのはちょっと違うかもしれない。僕は他人に興味がないほうだし、好きなことにしか関心をもてないタイプ。みんなに愛をふりまいたり、人情に厚い人間ではないんですよね。
愛にあふれた人っていうのは、みんなの誕生日を覚えてたり、ちゃんと注意ができたり……他人を思って行動できるじゃないですか。でも僕は
誕生日を覚えるのも苦手だし、ものごとを考えるときは結構自分中心です。

だからこそ、かぼちゃねこさんみたいな人ってめちゃくちゃ素敵だなと思います。だって投げ出したくなるほど悩んじゃうって、それだけ人のことを考えてるからこそですよね。僕じゃなく、あなたこそ愛にあふれる人間だと思う!まずはこれを伝えたいです。

なのでその姿勢も大切にしてもらいつつ、少しでも気持ちを楽にするためには、自立すすることと、心のよりどころをたくさんもつこと。
僕的に人間関係を円滑にするポイントって、他人に依存しすぎず、一人の時間をつくって楽しむことじゃないかと思うんです。自分の時間が充実すれば、その分心に余裕が生まれますし。
そして、心のよりどころをたくさんもっておくっていうのは、以前別のお悩みに対してもおすすめしたと思うんですけど、これはあらゆるお悩みに効く万能薬なんじゃないかな。恋人とうまくいかない時は友達と遊べばいいし、逆もしかり。日頃から選択肢をたくさんもっておけば、一人に固執しなくて済むはず。


次に「愛」について。さっき僕は他人に興味がないという話をしましたが、関わりたいと思った人や自分のことを大切にしてくれる人には、ちゃんと大好きって気持ちを伝えるようにしています。それでもしも相手から思ってたのと違う反応が返ってきたとしても「まあしょうがない、そんなもんやな」って思う。だって愛ってもともと一方通行なものだし、好きっていう気持ちを剛速球で投げつけているようなもの。 だから相手に求めすぎず、あんまり見返りは期待しないのが僕のやり方です。



と、ここまで正直な気持ちを話してましたが、これにはちょっと理想も入ってるんですよね。実際には僕も人間関係がうまくいかなくて夜な夜な悩む時もあるし、プライドが高いところがあるから人から悪く思われたくないなとも思う。だからどうもうまくいかない日は理想はいったん置いといて、たくさん悩んでもいいし、投げ出したっていいと思います。そしてそんな時、すぐそばに一人で没頭できるものや頼れる人があればきっと気持ちも和らぐのではないでしょうか?


編集部からお知らせ

 News 1

「トモノのモノ語り。」をまとめたトップページができました!
第1回からの連載がすべて一覧になっているので、より過去の回を振り返りやすくなりました。その時々のファッションの気分はもちろん、シーズンを通しての取り組みや意識の変化、目標に向かって一歩ずつ成長されていく姿を追うことができます。最新回と合わせて、時々読み返してみてくださいね。

 News 2

連載30回を記念して、これまでの撮影の未公開カットを使用した卓上カレンダーの制作が決定!  日頃の感謝の気持ちをこめて、抽選で2名の方にプレゼントいたします。さらに以前読者の方からいただいたリクエストにお応えして、今回は集英社公式通販サイト「HAPPY PLUS STORE」にて販売!
カレンダーは2024年4月始まりで、中にはまだ公開されていない企画のカットも……? 
ご予約開始は12月を予定しています。詳細は後日ノンノウェブ並びに公式Xなどにてお知らせいたしますので楽しみにお待ちください。

カレンダー

こちらはサンプルです。実際の商品と異なる場合がございます。



語り/友野一希 撮影/花村克彦 取材・構成/轟木愛美

Profile

友野一希友野一希選手のInstagram 友野一希選手のX(Twitter)

フィギュアスケート選手

 

1998年5月15日生まれ、大阪府堺市出身。上野芝スケートクラブ所属。

趣味は古着屋巡り、サウナ。自分らしいスケートを追求し、唯一無二の武器へと変えてきた25歳。観客の心まで躍らせるHappyな演技で世界を熱狂させる愛されスケーター。

日本フィギュア界の“いい兄ちゃん”的存在で、後輩からの信頼も厚い。実直な人柄、好きなことに対する探究心など、近年競技以外で見せる魅力にも大きな注目が集まる。
2022-23シーズンは全日本選手権で初の表彰台、自らの力で世界選手権出場を果たし自己ベストを更新するなど一歩一歩確実な成長を示した。
オフシーズン中はありとあらゆるアイスショーに出演。各ショーの性格に合わせた多彩なパフォーマンスで、観客の心を鷲掴みに。初めてキャラクターを演じた「ワンピース・オン・アイス」での熱演も各界で話題の的。
今シーズンはあえて自分の苦手とする部分を面に出すプログラムを用意し、輝く個性+αの武器を求め邁進中。当初挑戦的なプログラムと話していたフリーは、これまで地道に磨いてきたものが結実したプログラム。試合を重ねるごとに輝きを増し、新たな代名詞となる予感。そこで見せる新たな魅力に心を奪われる人も多数。「淡々と、一歩一歩」、自分の目指すスケートへと近づいていく姿からひと時たりとも目が離せない。

▶詳しいプロフィール&これまでの活躍はこちら



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