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【モーニング娘。'23】譜久村聖卒業記念WEB連載『12色の12年』第十回:卒業を決意した年、予期せぬ事態の発生で変化を受け入れた2020年の話

譜久村聖連載12色の12年バナー
11月29日に開催される「モーニング娘。'23 コンサートツアー秋『Neverending Shine Show 〜聖域〜』譜久村聖 卒業スペシャル」をもってモーニング娘。及びハロー!プロジェクトを卒業する譜久村さんの卒業連載。第十回目は、卒業を決意し、コロナ禍に突入して新しい挑戦をすることになった2020年の出来事を振り返ります。譜久村さんのリクエストにより、長年共に活動してきたサブリーダーの二人、同期の生田衣梨奈さん、10期メンバーの石田亜佑美さんがゲストとして登場。クールなデニムルックでキメた、ここでしか見られないスペシャルな3ショットをお届けします。

卒業を決意し、ソロ活動を視野に入れながら動き出した年始めの記憶

譜久村さん生田さん石田さんの座りショット


――2020年は譜久村さんが卒業の申し出をした年とされていますが、まずはそのお話から聞かせてください。卒業を決意したきっかけから教えてもらえますでしょうか?


 

譜久村 2019年の秋ツアーを完走した時に「自分が(モーニング娘。で)やるべきことはできたかな」と思ったことがきっかけでした。加入したばかりの15期メンバーをはじめ、後輩メンバー全員がすごく頼もしくて何も心配することがないし、これからの明るいモーニング娘。が見えた今だからこそ、自分が次のステップへと進むタイミングが来たな、と思ったんです。自分の中では2020年の秋ぐらいに卒業できたらいいなと考えていたので、その気持ちを会社の方たちに伝えました。そうしたら「まずは現役の活動と並行しながら一人での新しい活動にも挑戦してみませんか?」という意外な提案をいただいて。ちょうど同じぐらいの時期に、Juice=Juiceの金澤朋子ちゃんや宮本佳林ちゃんがソロライブなどをしていたんですけど、同じような感じで、まずは個人活動を経験するところから始めてみませんかということでした。



――現役活動と並行しながらのソロ活動提案をもらった時はどんな心境だったのでしょうか?


譜久村 私はモーニング娘。として歌うことが大好きで、それが一番自分のしたかったことですし、一番楽しいことでもあって。だから新しいステップとして独り立ちすることを決意したものの、正直不安な気持ちがありました。なのでまずは現役の活動と並行してソロの活動準備をさせていただけるというのは、すごく光栄なお話だと思いましたね。


そしてリリース自体は翌年になるのですが、個人名義でリリースしたデジタル・ダウンロードシングル『エキストラ』のレコーディングなどをしました。この曲はKANさんの楽曲カバーになるんですけど、ソロ活動としての第一歩となりました。実はこの他にもいろいろレコーディングをしていて、2020年の最初のほうはすごく自分の歌と向き合いながら時間を過ごしていたんですよね。今まで以上に会社の人たちともたくさん話す機会を作ってもらって、自分に何が求められているのか、自分はどんな表現ができるのか、などこれまでとは違った視点で考えたりもしていました。でも2020年の春頃から新型コロナウイルス感染症がどんどん広まっていって、当初予定していた計画が一回白紙状態になってしまいました。
自分のことばかり考えているような状況ではなかったですし、頑張らないと! という気持ちがあったので、そうなるのは仕方ないことだなと思っていました。

 




――春ツアーの初日・八王子公演も新型コロナの影響で中止となりましたよね。そして後日にツアー自体の中止が決定されましたが、当時の心境などは覚えていますか?

譜久村 八王子の公演に関しては、実際に会場に行ってゲネプロ(最終リハーサル)も終えた状態だったので、そこからの中止は衝撃でした。でもこの時点ではまだいつかツアーを再開できるって信じていたんですよね。だから八王子公演は中止になってしまったけど、気を抜かずに頑張ろうっていう前向きな気持ちをメンバーと共有していました。

 




――毎春に開催されていた「ひなフェス」も2020年は無観客かつ配信というスタイルで行われましたよね。

譜久村 セットがない状態でパフォーマンスした時ですよね、すごく覚えています。でも私はあの時の自分のパフォーマンスがすごく好きなんです。今まで現場に来ていた人たちもすごく不安だったと思うし、だからこそ「絶対に届けたい!」という強い気持ちをすべてステージにぶつけました。スタッフさんもカメラも最小限の状態でやっていたんですけど、できる限り今までの感じを再現しようとみんなで頑張っていたので、それが伝わっていたらいいなと思います。客席がない代わりに、参加したハロー!プロジェクトメンバーの応援席みたいなスペースをサイドに作ってもらったんですけど、アンジュルムのメンバー・むろたん(室田瑞希)の卒業ステージをみんなで盛り上げたり、ハロプロメンバーの団結感をすごく感じる時間でもありました。





――その後3月30日に行われたこぶしファクトリーの解散ライブも無観客だったんですよね。こぶしファクトリーへの思いなども是非教えてください。


譜久村 
中継の画面からも熱量が伝わってくるライブでしたよね。こぶしファクトリーはハロー!プロジェクトのなかでもかなり個性を確立させてきたグループでもありますし、他グループにはなかった大変な事もたくさんあったな、と思います。でもメンバーそれぞれが強さを持って一つ一つ乗り越えて、グループを成長させていました。だからそれぞれ違う道を選んだけれど、今も一人一人が強く逞しく生きてるんだろうなと思っています。個人的な思い出だと、同じハロプロエッグ出身メンバーである浜ちゃん(浜浦彩乃)は、特によく慕ってくれていたかわいい後輩というイメージが強いです。「譜久村さんのリーダーがまじでかっこいい!」って何度もストレートに伝えてくれて恥ずかしいけれどうれしかったですね(笑)。みなみな(野村みな美)もコンサートがあるたびにいろいろと感想を伝えてくれて、いつもうれしく思っていました。今は全員それぞれの道に進んでいますが、一人一人の事を私も強く応援しています。



コロナ禍に突入して変わっていった活動の場についての話

譜久村さん、生田さん、石田さんの階段集合ショット

 

――コロナ禍で活動が制限されていくなかでどんなふうに時間を過ごされていたのでしょうか?

 

譜久村 初期の段階では世間的にも詳しいことがまだわからないという状態だったので、スケジュールがオフになった時に誰かの家に集まるみたいなことはありましたね。でもいくらプライベートとはいえ、メンバーが集まるとやっぱり練習しちゃったりするんですよ。春ツアーで予定されていたメドレーの振り付けが難しかったので「最低でも週一はやらないと!」と言って復習大会みたいになっちゃったり(笑)。そしてそこからちょっと経ったタイミングでNHKさんの音楽番組「RAGAZZE!〜少女たちよ!」に出演させていただき、AKB48さんなど他のアイドルグループの方と共演したこともすごく覚えています。いい意味でバチバチするじゃないですけど、自分たちの魅力をしっかりとアピールできたんじゃないかと思います。新しい刺激もすごく受けましたし。この番組を見たOGの中澤裕子さんから「モーニング娘。が一番輝いていたよ」といううれしい励ましの言葉をいただいたことも忘れられません。


その後から
どんどんメンバーと会う日が減っていって、ツアーだけではなくいろんな予定が延期や中止になっていきました。残念な気持ちはもちろんありましたけど、モーニング娘。として活動をしていると、そういう緊急事態への耐性みたいなものがどんどん身についていくので、この段階ではまだ落ち込んだりすることはなかったです。でも春ツアーのために用意していただいた大きなヘッドフォンのセットが会社の倉庫に置かれているのを見た時は、さすがに切ない気持ちになりました。実際に皆さんに見てもらうことは叶わなかったんですけど、後からゲネプロの映像がYouTubeコンテンツで公開になって、そこでセット込みでのパフォーマンスを少しだけお見せすることができたので、それはよかったです。

 

――
YouTubeをはじめ活動の場が別の場所に広がっていくことに対して感じていたことはありますか?

 

 

譜久村 どんどんできることが減っていくなかで、改めて自分たちができることって何だろうというのは常に考えていました。ブログやインスタグラムなどを通じて個人の発信をすることも大事だけど、やっぱりグループとしても何かやりたい気持ちがあって。中止になってしまったライブの日にX(旧Twitter)でお絵描きしりとりリレーをしたことがあるんですけど、あれはメンバーが発案したことなんですよ。そうやっていろんなアイデアを考えては「これやりたいです!」ってマネージャーさんに交渉したりしていたのも当時の思い出です。YouTubeでもメンバーそれぞれ何がしたいのか希望を出して、挑戦したりもしました。私は“踊ってみた”がやりたかったのでやってみたり。あとあゆみん(石田亜佑美)とキッチン企画を出して、ちぃ(森戸知沙希)にも参加してもらって3人のコンテンツを作っていただいたり。それまではブログなどで自分の思ったことをつづるぐらいしか発信をしてこなかったので、こうやって新しいことに挑戦できるのはすごくありがたいことでしたし、一つ一つのコンテンツをファンの皆さんがすごく楽しみにしてくださっていてやりがいも感じていました。



――特に手応えを感じたコンテンツはありましたか? 



譜久村 私個人のコンテンツでは、大好きなBerryz工房さんの『アジアン セレブレイション』を“踊ってみた”時の動画への反応が想像以上にあって、うれしかったことを覚えています。コロナ禍はふと不安になるようなこともあったんですけど、やっぱりこうやって応援してくださる方々がいたからこそ頑張ることができました。皆さんを私も励ますぞ、という気持ちでやっていたけど、逆に励ましていただくことが多かったですね。



 ――「アップフロントグループ」の所属アーティストによる『愛は勝つ』の“リモート合唱”動画や、モーニング娘。’20による『雨の降らない星では愛せないだろう?』のピアノ伴奏バージョンもこの年だからこそ生まれた新しい形の発信でしたよね。


譜久村 リモート歌唱では『泣いていいよ』と『負けないで』を含めた3曲を合唱させていただいたんですけど、すごく大きな反響をいただきました。楽曲の持つパワーを改めて感じましたし、参加できたことがすごく光栄で。初めての試みだし自分で撮影している時はちょっと不安だったんですけど、一つの動画として完成したものを見た時は本当にすごく感動しました。そしてモーニング娘。だけでリモート歌唱した『雨の降らない星では愛せないだろう?』は、
17期メンバーのはるさん(井上春華)がモーニング娘。に入りたいと思うきっかけになった動画の一つだと、この連載の特別編のインタビューをしていた時に教えてくれたんですよね。当時の自分は「誰か一人にでも気持ちが届いたらいいな」という気持ちで歌っていたんですけど、実際にそれが叶うような出来事があって、こんなにうれしいことってないなと思います。



 

新しいライブの取り組みとして始まった「The Ballad」の思い出

譜久村さん、生田さん、石田さんの上半身ショット

 

――コロナ禍で始まった「The Ballad」も2020年を振り返るうえで欠かせない出来事ですよね。ハロー!プロジェクトのメンバーが3チームに分かれて、ハロプロ以外の歌手の楽曲をソロで歌うという新しい試みでしたが、いかがでしたか?

譜久村 今でこそすごい画期的なことをやらせていただいていたなと思うんですけど、最初に話を聞いた時はまったく想像できないことだったので、不安な気持ちになりました。実は会社の方から他のメンバーよりも早い段階で相談を受けていて、楽曲をピックアップする役割にも入らせていただいたんですよ。ハロプロメンバーのことは近くで見ているので、より理解している部分もあると思うし、自分のそういう部分を最大限に生かせたらと思って協力できたことがうれしかったです。


 


――実際に参加してみて感じたことはありますか?

 

譜久村 自分から「挑戦してみよう」という気持ちになれたことが大きかったです。ツアーを通して新しい楽曲が追加されていくスタイルだったんですけど、そこではメンバーがそれぞれ歌いたい曲の希望が出せる形式だったので、私だけではなくそれぞれが挑戦をしていたと思います。これまではグループで歌っていたけど、一人で1曲を歌うというのはまた全然違うことだし、今まで経験したことがない表現に向き合うことでメンタルの強化にもつながった気がします。私はとにかくまずは元の楽曲を聴き込むところからスタートしました。フルコピーをして、そこから人に聴いてもらって調整していったり、会社の人にお願いをしてレッスンに通わせていただいたり。これでもかと思うほど楽曲に向き合う時間を過ごしました。歌詞カードが本当にメモで埋め尽くされるぐらい歌い込みもしていましたね。あと気付きという部分では、自分に求められている楽曲の方向性がわかったことも面白かったです。薬師丸ひろ子さんの『元気を出して』や平松愛理さんの『部屋とワイシャツと私』はファンの皆さんが私に求めてくれているようなイメージ。でも私が歌いたかったのは平井堅さんの『僕は君に恋をする』で、その違いみたいな部分がすごく興味深かったです。





――2020年の公演では観客全員マスク着用、公演中の声援は全面禁止となっていましたが、反応がわかりにくい中でのライブはどうでしたか?


譜久村 ライブができるだけすごく恵まれた環境だということは理解しつつも、そういった制限があるなかで観客の皆さんとコミュニケーションを取るのはなかなか難しかったです。それでももちろん伝わってくるものはありました。でもMCなどは大きな声を出して笑ったりすることがよしとされていなかったので、反応がわからず特に苦労しましたね。



――「The Ballad」中は他グループのメンバーとはどのような交流がありましたか? 具体的なエピソードがあれば教えてください。



譜久村 私はAグループだったんですけど、とにかくみんな仲がよくて空き時間はずっとマスクをした状態で人狼していましたね。地方公演でホテルに泊まったりする時もテレビ電話を繋いでひたすら人狼していました(笑)。これまであまり接点がなかったメンバーとも交流できたことはすごくうれしかったです。私はれいれい(井上玲音)にすごく親近感を感じることが多くて、このタイミングですごく距離感が縮まった気がします。そして段原瑠々ちゃんはステージへの向き合い方が本当に素敵で! 私なら正直一番最初、もしくは最後に歌うことになったら内心では身構えちゃったりすると思うんですよ。でも
瑠々ちゃんからは全然そういう部分を感じることがなくって。逆に歌う順番によって表現を変えてきたりするようなすごい子なんですよね。こんなふうに表現できる子がいるんだ、ってすごく感動して刺激を受けました。あとは、みいみ(岡村美波)とほまたん(岡村ほまれ)が一緒に『M』を歌っていたんですけど、二人の声の相性がすごくよくて「好き〜!」となったり(笑)、めいちゃん(山﨑愛生)は衣装が天使みたいで本当に可愛かったな、とか語り出すと止まらないぐらいいろんな記憶があります。ハロプロってやっぱりすごい! 人しても表現者としてもみんな大好き! という気持ちが「The Ballad」を通してより高まりました。



15期メンバーの急成長から感じたこと、2020年の総括

寝そべる譜久村さん、その後ろに座る生田さんと石田さん

 

――2020年にリリースしたシングルの思い出だったりエピソードはありますか?



譜久村 夏ぐらいに『純情エビデンス』のMV撮影があったんですけど、メンバーと集まること自体が久しぶりでちょっと不思議な気持ちになったのを覚えています。グループでの活動が圧倒的に減っていたので「もうこういう機会じゃないとみんなで全力を出すことができなくなっちゃったね」などと、話していたのもすごく印象に残っていますね。去年までは夏フェスだったりコンサートでアスリートばりに動いていたのに、そこでつけた筋肉もすっかり落ちてしまって、このタイミングはみんなの脚が一番細かった時期なんじゃないかと思います。私はちょっとうれしい気持ちもありましたけど(笑)、いざパフォーマンスをすると、まぁ体力が持たない持たない。ただ、ダンスで魅せたい曲でもあったので、撮影は気合いで乗り切りました。15期はデビューしてからいきなり活動の場が減ってしまってすごく大変だろうなと思っていたんですけど、この撮影でもすごく成長した姿を見せてくれて逆に驚いた記憶もありますね。




――驚いた話をもう少し具体的に聞いてもいいですか?



譜久村 3人ともコロナ禍での空白期間に自分なりに練習してきたんだろうな、という表情の作り方だったり魅せ方ができるようになっていました。特にビックリしたのは北川(莉央)の急成長です。音ハメができるようになっていて、魅せ方もすごく上手で。どれだけ見えない部分で努力してきたんだろうと思いましたし、そんな北川の成長には一年を通して何度も感動させられました。これまでのようにずっとメンバーと一緒に過ごせたわけではありませんでしたが、こうやって15期の頼もしい姿を見ることで、改めて保留になっていた自分の卒業についても考えるようになりましたね。


――そのほかに印象に残っている2020年のエピソードを教えてください。



譜久村 秋ぐらいに10年ぶりの長めのボブにヘアチェンジしました。髪を切ったことでパンツスタイルの衣装を用意していただく機会が増えた気がします。あとは冬のコンサートでハロプロエッグ(現ハロプロ研修生)時代のメンバーとユニットを組んで『あなたなしでは生きていけない』をパフォーマンスできたこともいい思い出です。ワンコーラスしかなかったけど、言わずとも伝わる感じだったり、お互いにいい意味でバチバチできる感じがすごく心地よくて。周りの方からも「よかったよ」という声をたくさんいただいたので、それもうれしかったです。

 


――2020
年を総括するとどんな年でしたか?



譜久村 ハロプロがSNSに目覚めた年、ですね。それまではどちらかといえば消極的なほうだったと思うのですが、いざやってみると今まではなかなかリーチできなかった違う国の人に届いたりするんだと知って、手応えや、やりがいをすごく感じました。活動が制限される中で皆さんとつながれる大事な場所でもあったので、自分のモチベーションを保つためにもできるだけコンテンツをアップしよう、などと考えるのもすごく楽しかったですし、コロナ禍で生まれた空白期間で自分と向き合うきっかけにもなりました。確かこの年から自分でも動画編集を始めて、“ふくトレ”というトレーニング動画を上げたりもしてたんですよね。これまでライブに向けていた熱量を、違うジャンルで生かすことができていたのかなと思います。


  • 無観客で行われた「ひなフェス 2020」のステージ写真

    無観客で行われた「ひなフェス 2020」のステージ写真

  • 『純情エビデンス』のM V撮影オフショット

    『純情エビデンス』のM V撮影オフショット

  • 日本武道で行われた「Hello! Project 2020 ~The Ballad~ Special Number」のステージ写真

    日本武道で行われた「Hello! Project 2020 ~The Ballad~ Special Number」のステージ写真

「Hello! Project 2020 〜The Ballad〜」譜久村聖『部屋とYシャツと私』

譜久村聖が石田亜佑美に贈りたい1曲

『トキメクトキメケ

【モーニング娘。'23】譜久村聖卒業記念WEB連載『12色の12年』第十回:卒業を決意した年、予期せぬ事態の発生で変化を受け入れた2020年の話_1_8



――毎回メンバー一人一人に、譜久村さんが贈りたいモーニング娘。の楽曲をセレクト。 第十回は10期メンバーの石田亜佑美
さんです。

譜久村 『ムキダシで向き合って』と悩んだんですけど、『トキメクトキメケ』にします。この曲はタイトルがすでにあゆみんのイメージだし、あゆみんの目がキラキラした感じにもすごく合うんじゃないかと思って選びました。歌詞もすごく本人に重なるんです。あゆみんは今頑張っていることや、いいなあと思っていることを相手に対してパッと言えるような素敵な子なんですけど、そうやって自分から動いて掴みにいく感じとかがこの歌詞の世界観にピッタリで。でも2番にある「緊張の糸が切れたわ 急に涙する」というところもまた、すごくあゆみんなんですよ……。実際にそうやって泣いている姿も何回も見てきたし、そういう自分に正直な感じだったり、とことん誠実でピュアな姿が私的にこの楽曲にリンクすると思います。



サブリーダーズにミニインタビュー

――譜久村さんを一言で表すなら?


生田 「驚き」です。ハロプロエッグからモーニング娘。に昇格するというのは前例がない出来事だったし、つんく♂さんの言う“悲しげ”な雰囲気をちゃんとすぐにグループに与えてくれたこともそうですし、最年少でリーダーに就任したことも含め、いろんな驚きをハロプロやモーニング娘。にもたらしてくれた存在だと思うので。

石田 「包容力」です。モーニング娘。になる前の譜久村さんのことは私は知らないけど、きっと小さい時から一人でいる子がいたら絶対に声をかけてあげるようなタイプだったんじゃないかと勝手に思っています。



――あなたが思う譜久村さんのベストパフォーマンスは?


生田 『ピョコピョコ ウルトラ』の2番サビの聖のソロパートです。この曲から聖のパートがどんどん増えていった気がするので、“始まり”じゃないですけど特別な感じがして、選びました。



石田 2023年7月のツアー大阪公演で『I WISH』でBメロを歌っていた時です。この公演は野中美希ちゃんが体調不良でお休みしていたので他のメンバーがパートをカバーしていたんですけど、『I WISH』では譜久村さんがBメロを通しで担当することになって。譜久村さん越しに見えるお客さんの姿を含め、譜久村さんから発される歌詞の説得力だったり、歌声が本当に素敵で感動しました。思わず涙が出そうになりました。




――譜久村さんとの個人的な思い出は?


生田 聖はリーダーとしては本当に頼れる存在なんですけど、プライベートでは正反対で一人では何もできないタイプなんです(笑)。だから私が聖をいろんなところに連れて行ったり、初めての経験をお手伝いすることが多いんですよ。二人とも美容が好きなので一緒にいろいろ試したり、情報を共有して新しいことにチャレンジしたりしています。仕事だけでなく、日常でもよく会話をしているので、些細なことですけどそういう時間が一番の思い出なのかなと思いました。

石田 譜久村さんは先輩ですけど、同い年なので一緒に学校に通ったりした思い出もあるんです。一緒に課題をしたり、単位を取ったり、学校の帰りに寄り道をしてみたり。モーニング娘。としてだけではなく、同級生としての思い出もたくさんある唯一の存在なのですごく特別に思っています。




譜久村聖のプロフィール

●ふくむら みずき 1996年10月30日生まれ、東京都出身。ハロプロエッグ(現ハロプロ研修生)を経て、2011年に9期メンバーとしてモーニング娘。に加入。2014年にモーニング娘。史上最年少でリーダーに就任。2016年よりハロー!プロジェクトのサブリーダー、2019年よりハロー!プロジェクトのリーダーも兼任する。愛称はふくちゃん、メンバーカラーはホットピンク。当時のプロデューサー、つんく♂から「少しウエットな色気のあるメンバー」と評価を受け、独自の魅力を磨きつつステージでは高いパフォーマンス力を見せつけるオールラウンダーとしても知られる。

生田衣梨奈のプロフィール

●いくた えりな 1997年7月7日生まれ、福岡県出身。モーニング娘。9期メンバーオーディションを経て、2011年に9期メンバーとしてモーニング娘。に加入。2014年よりサブリーダーを務める。愛称はえりぽん、メンバーカラーは黄緑。趣味・特技はゴルフ。アクロバットを披露するなど高い身体能力や安定したパフォーマンスでグループを引っ張る存在。強めな見た目に反して優しいお姉さんキャラというギャップも魅力。

石田亜佑美のプロフィール

●いしだ あゆみ 1997年1月7日生まれ、宮城県出身。「モーニング娘。10期メンバー『元気印』オーディション」を経て、2011年に10期メンバーとしてモーニング娘。に加入。2018年よりサブリーダーを務める。愛称はだーいし、あゆみん。メンバーカラーはロイヤルブルー。高いダンススキルを誇り、ハロプロダンス部のメンバーとしても活躍する。最近は振り付けを担当するなど、さらに活動の範囲を広げている。

 


〈譜久村さん〉ブラウス ¥9900(サムシング)・パンツ ¥8910/エドウイン(リー)  イヤカフ ¥2750・ダブルフィンガーリング(右手) ¥2970(シースキー)・ リング(左手) ¥27500(ジュゲ)/ロードス ブレスレット ¥590/GU ブーツ ¥13970/RANDA 〈生田さん〉シャツ ¥9900/リーバイ・ストラウス ジャパン(リーバイス®)  ショートパンツ ¥17600/トミー ヒルフィガー カスタマーサービス(トミー ジーンズ)  イヤリング ¥2680(M’eteor)・リング(右手) ¥17600(ジュゲ)/ロードス リング(左手) ¥2090/サンポークリエイト(アネモネ)  靴 ¥17600/コンバースインフォメーションセンター 〈石田さん〉ジャケット ¥3990/GU シャツ(タイつき) ¥12650/レイ ビームス 新宿(レイ ビームス)  スカート ¥13200/ココ ディール リュクス イヤリング ¥1760/サンポークリエイト(アネモネ) リング ¥18920(ポレット フェルン)/ロードス ブーツ ¥13500/CHARLES & KEITH JAPAN(CHARLES & KEITH)

モーニング娘。'23のInformation

モーニング娘。'23
「すっごいFEVER! /Wake-up Call〜目覚めるとき〜 /Neverending Shine」

前作から約10か月ぶりとなる73rdシングル「すっごいFEVER!/Wake-up Call~目覚めるとき~/Neverending Shine」が好評発売中。今年5月に加入した新メンバー井上春華と弓桁朱琴にとっては初のシングル。そして、秋のコンサートツアーをもって卒業する現リーダー譜久村聖にとってはラストシングルとなる。現在の14名体制での最初で最後のシングルとなり、全7形態で展開。



モーニング娘。’23 譜久村聖・連載『12色の12年』

  • 【モーニング娘。'23】譜久村聖卒業記念WEB連載『12色の12年』第四回:無我夢中で動いた一年、リーダーになった2014年

    【モーニング娘。'23】譜久村聖卒業記念WEB連載『12色の12年』第四回:無我夢中で動いた一年、リーダーになった2014年

    2023年秋に開催予定のコンサート・ツアーをもってモーニング娘。及びハロー!プロジェクトを卒業する譜久村さんの卒業連載。第四回目は2014年の出来事を振り返ります。前年にも増して忙しいスケジュールをこなすなかで迎えた絶対的リーダー道重さゆみさんの卒業。当時の裏話やリーダーを受け継ぐことになったことについての心境などをたっぷり語ってもらいました。譜久村さんが大好きだというイラストレーター・CYONさんとのコラボによって生まれたスペシャルなアートワークにも注目。

  • 【モーニング娘。'23】譜久村聖卒業記念WEB連載『12色の12年』第二回:後輩から刺激を受けて自分の殻を破った2012年の話

    【モーニング娘。'23】譜久村聖卒業記念WEB連載『12色の12年』第二回:後輩から刺激を受けて自分の殻を破った2012年の話

    2023年秋に開催予定のコンサート・ツアーをもってモーニング娘。及びハロー!プロジェクトを卒業する譜久村さんの卒業連載。第二回目は2012年の出来事を振り返ります。先輩の卒業や新メンバーの加入が続いて引き続き激動だった日々、いろんな国や場所に行った楽しい思い出などを語ってもらいました。そして“ねちんふぃるむ”でおなじみの12期メンバー羽賀朱音さんがカメラマンとして特別参加。ここでしか見られない譜久村さんのスペシャルポートレートにも注目です。

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