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【集英社オレンジ文庫】切ない関係にキュンとする『君と、あの星空をもう一度』を読んでみた!

2024.07.31更新日:2024.08.06

こんにちは!

突然ですが「スピカ食」って知っていますか?

おとめ座の1等星スピカが月に隠される現象のことで、今年は8月10日に見られるとか。

今回は、そんなスピカ食にまつわるオレンジ文庫の新刊『君と、あの星空をもう一度』を紹介していきます!

あらすじ

『君と、あの星空をもう一度』(五十嵐美怜/集英社オレンジ文庫)

転入した高校で幼馴染の彗(けい)に再会した紘乃(ひろの)。

彗と交わした「十年後のスピカ食もまた一緒に観よう」という約束は、彗の「もう星は観ない」という一言に突き放されてしまう。

彗を変えてしまったある出来事を知った紘乃は、彼の笑顔をもう一度見るために動き出す――。

感想

紘乃と彗、幼馴染の2人の関係はもちろん、一人でいることを好む美羅(みら)やムードメーカーの小野寺など、それぞれが抱える思春期ならではの感情が繊細に描かれた作品。

「幼馴染」「再会」と聞いて思い浮かべるような切なくて甘酸っぱい青春要素だけでなく、キャラクターが抱える悩みや葛藤に迫る部分が物語の根幹に関わってきて読み応えがあります。

文章は読みやすいタッチで、あっという間に読み終わりました!

この作品の読みどころは、さまざまな「変化」。

ある出来事を経て変わってしまったと思っていた彗の変わらない優しさ、幼い頃から変わらない自分の弱さに悩む紘乃、成長して幼い頃とは変わった2人の距離感など、変化したこととしていないことの対比が鮮やかに描かれています。

苦しい“変化”もあれば、キュンとするような“変化”も…!

思春期特有の自分でも感じ取れないほど微かな感情の変化には、共感できる人も多いはず。

ちなみに私のお気に入りキャラクターは、自分の意見をはっきりと口にする遠慮のない性格で、クールビューティーな美羅。

主人公の紘乃とは正反対の性格ながら、気の合う2人の関係に心があたたかくなります。

こんな人にオススメ!

①美しい雰囲気の物語が好きな人

タイトルにある「星空」がたくさん登場するこの作品。

情景が浮かぶような描写が物語全体に綺麗な雰囲気を与えているので、世界観に浸れること間違いなし!

②切なさやキュンを感じたい人

恋や友情の綺麗な面だけでなく、リアルな面まで描いていて、ビターさも感じられます。

いいことばかりじゃないからこそ、より一層甘酸っぱい気持ちになれるはず。

③普段あまり本を読まない人

読みやすい文章やストーリー展開、キャラクターで、普段本を読まない人もチャレンジしやすそうな一冊。

夏休みの読書にオススメ!

最後に

いかがでしたか?

夏休み、スピカ食と合わせてチェックしたい一冊でした!

気になった人は、ぜひ手に取ってみてくださいね☺

ご覧いただきありがとうございました!

  • 出身地

    福岡

  • 身長

    167cm

  • 学年

    大学2年生

  • 推し

    推し:読書、音楽鑑賞(好きなアーティストはLittle Glee Monster、Official髭男dismなど)

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