今月の彼氏

青木柚さんと落ち着く雰囲気のレトロ喫茶でデート。唯一無二の存在感で人々を魅了する話題の存在【連載「今月の彼氏」ウェブ限定版】

2025.02.19

今月の氏。青木柚

YUZU AOKI

人気の俳優さんとのデート気分が味わえる連載「今月の彼氏」。今回のお相手は、作品に出演するたびにその確かな演技力と唯一無二の存在感で見る人の目を奪う俳優・青木柚さん。本誌で載せきれなかった未公開カットをweb限定インタビューとともにお届けします!

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20歳を超えた頃から行くことが多くなった気がします。撮影の合間に共演者の方と喫茶店情報を交換し合うことも。気に入ると何度も足を運ぶタイプです。京都にある『喫茶 百景』は撮影で訪れた時に洗練された落ち着く雰囲気に惹かれて、撮影後も何度かお茶をしに行っています。

そうですね。今回撮影した喫茶店もとても素敵でした。多分、後日またお邪魔する気がします。次はちょっと得意げな顔で友達を連れてこようかな(笑)。

仲がいい友達と行くこともありますが、撮影でご一緒している方と「ちょっと時間があるしお茶でもしますか」みたいな感じで訪れることも結構あって。出会って日が浅い人とのコミュニケーションのきっかけというか。大体そういう時は僕がインタビュアーみたいになります(笑)。踏み込みすぎないように「どういうきっかけで今に至るんですか?」ってその人のざっくりしたルーツとかを聞いてしまいます。人として魅力的な方が何を考えているのか気になってしまって。もちろん、くだらない話もするんですけどね。

 

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そうかもしれません。今日は誰かと話したいなって思うと、自分から友達に連絡することが増えてきました。特にINIの(許)豊凡とは、予定が空いている日を共有して、お互いにお茶とか映画とか誘い合っています。

豊凡がラジオで僕が出演しているドラマを見たと話してくれたのがきっかけでした。INIのことはもちろん知っていたんですが、同世代の音楽グループの方が自分の出演作の話をしていることになんだかうれしくも不思議な気持ちになったのを覚えています。そこから、共通の友人を介して仲良くなって。毎月とはいかないですが、頻度高く会っていますね。豊凡は音楽、僕はお芝居とそれぞれ活動に違いはあるけど、趣味とか好みが重なる部分が多くて。落ち着くけど刺激にもなる存在です。

 

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まだ明るい時間に、都心から少し離れたところにあるごはん屋さんに行って、おいしい食事とお酒を楽しむようなデートはすごく贅沢でいいなぁと思いますね。休みを満喫できている気がします。

いくつか用意していただいた中から選んだのですが、このインに着たシャツのディテールがすごく好きだなと思って。花のあしらいが入っていて、抜け感もあり惹かれました。可愛いだけじゃなく、上から黒のジャケットをはおったことで、大人な雰囲気もあってめちゃくちゃかっこよかったです。

ネットでの買い物が多いです。撮影、仕事で長期間地方に行っている時には特に。自宅に戻る日に合わせて届くように注文して「これを着るのを励みに頑張ろう!」って、遠隔ご褒美を自分に与えています。

ブラウンのダウンコートを買いました。ナイロン生地ともこもこのフリース生地とのリバーシブルになっているんです。ダウンコートは黒のものしか持っていなかったので、少し柔らかい雰囲気のブラウンを選びました。長く使えるからと思い切って。まさに自分へのご褒美アイテムでしたね。

 

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自分が演じた役の数だけ視野が広がっていく感覚は、やりがいになっていますね。自分とはまったく違う心を持った役柄だとしても、その役から「そういう考えもあるよな」って学ぶことは多いです。自分自身に新たな視点が生まれるのは、俳優ならではの感覚じゃないかという気がします。

シンプルに演じる役がどんな時にテンションが上がって、どんな時に嫌だと思ったか、みたいなことには気を遣っているかもしれません。気持ちのちょっとした揺れ動きにその役の人間性を知るヒントがあるように思うんです。脚本にはそれが分かりやすく描かれていることもありますし、そうではないことも。誰かの言葉を受けて「……」とだけ書いてあるけど、「ここで黙るということはちょっと嫌だったのかもしれない」と考えたり。活字以外のところを想像して膨らませるのは大事にしています。

 

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加瀬亮さんには本当にたくさんのものをいただいています。僕が19歳の時に映画『MINAMATA-ミナマタ-』で共演したのが最初の出会いで、それ以降、今に至るまでその都度大切にしたい言葉をかけてくれる方です。会話の中では、僕自身が柔軟に考えられるための余白も作ってくれて。自分で考えるということの大切さも学びました。加瀬さんにいただいたメッセージはスクショして、いつでも見られるようにカメラロールのお気に入りフォルダに入れています(笑)。

僕自身、映画が好きだからこそ、オリジナル作品に出られることにすごく喜びを感じました。堀井綾香監督も福地桃子さんも初めてご一緒したので、どういうふうに映画を作っていけるんだろうというワクワクもありました。個人的に、オリジナル作品には作り手のメッセージがよりダイレクトに、生まれたままの形で残っていることが多いイメージがあって。それを自分が表現できるのは本当に光栄なことだなと思いました。

コロナ禍を経て、そっと背中を押す気持ちやささやかな祈りが込められているなと感じました。ファンタジー要素もありますが、それも含めて「信じていいんだよ」って言ってくれるような作品。「目を閉じたらどこにでもいける」というワードから始まるロードムービー的な物語でもあるので、足取りを軽くして劇場に見に行ってもらえたらうれしいです。

 

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僕が演じた昇也は、福島県で花からとれた酵母でお酒造りを目指すという役どころ。現地で生まれたものを感じることができたのはすごく貴重な体験でした。

具体的な目標は立てていないのですが、24歳になって携わらせていただく環境や役柄が少しずつ変わり、昔とは違う種類の壁だったり贅沢ともいえる考え事が増えてきて。その中でも過去の自分を裏切らないように過ごしていけたらいいなと思いますし、「自分はこういう人だ」と型にはめないという心構えをずっと持っていたいです。

 

Profile

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青木柚

俳優

2001年2月4日生まれ、神奈川県出身。学生時代から芸能活動を開始し、多くの映画・ドラマに出演。福地桃子さんとのW主演映画『飛べない天使』が2月21日よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。1月期のオムニバスドラマ『風のふく島』(テレビ東京系)では第9話の主人公の関根昇也を演じる。

Item Credit
シャツ¥236500(カズキ ナガヤマ)・インに着たシャツ¥63800(ホロマーケット)/STUDIO FABWORK パンツ¥36300/ユハ 靴¥33000/HEMT PR(ヨーク)

Staff Credit
撮影/田形千紘 ヘア&メイク/SUGA NAKATA(GLEAM) スタイリスト/高野麻子 取材・文/上村祐子 web構成/吉川樹生

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