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ひらいめぐみ/著『転職ばっかりうまくなる』を読む!【書店員花田さんのハタチブックセンター】

街の書店員花田菜々子のおすすめ本ハタチブックセンター

就活や転職で、心が折れた日に読みたい本

『転職ばっかりうまくなる』
ひらいめぐみ/著 ¥1760 百万年書房


20代で転職6回。就職活動、面接、入社……そしてしだいに湧き上がる会社や仕事への違和感。仕事へのストレスで身体と心を壊しながら、よりよい場所を求めて動き続けた著者が心のままを綴ったお仕事格闘エッセイ。

 「就活!」ってキラキラしたイメージもあるけど、実際にはつらくて大変で、モヤモヤすることも多い。しかも最悪なことに(笑)内定がもらえても全然ハッピーエンドじゃない。ステキに思えた会社もいざ入ってみたら「うわっ、こういう感じなのか〜、ちょっと苦手かもしれん」なんてことはザラにある。
 と書いたのは何も脅したいわけではなく、逆に、一発でうまく行かなくても当たり前だってこと。まわりの友達はうまくいっていて自分だけがうまくいってない、みたいに思うこともあるかもしれないけど、そんなときにこそ読んでほしいのがこの本。どこに行ってもダメダメな著者の姿には共感の嵐だし、きっと「自分だけじゃないんだ!」って勇気をもらえるはず。
 生きてるのがつらいレベルならどんな会社も全然やめていいし、そうやって自分に合う道を探して少しずつ成長するのが、きっと正しい20代の過ごし方なんじゃないかと思う。

 

『モヤ対談』
花田菜々子/著 ¥1870 小学館


当コーナーで連載中の書店員・花田菜々子さんの2作目。作家や漫画家など、20名のゲストの著書を通じて織りなされる対談は、現代人の悩みを解きほぐす――!? おもしろい本を人にすすめたい気持ちが人一倍強い花田さんならではの語りにも注目。

『マイブック―2024年の記録―』
大貫卓也/企画・デザイン ¥473 新潮文庫


2024年の日付と曜日だけが記載された1冊。手帳として使うもよし、日記をつけるもよし。読んだ本の記録を残すのもありかも。著者欄はあえて空欄になっているので、名前を書き込み、あなただけの作品を作り上げてみては?

『ダイヤモンドの原石たちへ 湊かなえ作家15周年記念本』
湊かなえ/著 ¥726 集英社文庫


数々の話題作を世に送り出してきた作家・湊かなえ。『告白』での鮮烈なデビューから15周年を記念し発売された本作は、憧れの人との対談や書き下ろし小説など大充実の内容で構成! 湊作品がより好きになること間違いなし。


はなだ ななこ 
東京・高円寺の書店「蟹ブックス」店長。著書『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』『モヤ対談』が好評発売中。

2024年3月号掲載

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