【今だから響く児童書】さすらい猫ノアの伝説

2022.09.30

こんにちは！
大学生エディターズno.003まきです！

今回は、

児童書、大学生にも響きます。

… ということで、おすすめの児童書の紹介です！

児童書には【今だから響く】言葉がいっぱい。
遠回しな表現じゃなくて、「当たり前だけど忘れていた、大切なこと」を、「直球で」伝えてくれるものなんです。
そんな響く言葉と一緒に、魅力をお伝えしていきます。

さすらい猫ノアの伝説

今回は、重松清先生の『さすらい猫ノアの伝説』。

ある日目の前に現れた、
緑色のビー玉みたいな目に、首に風呂敷をまいた黒い猫。
風呂敷をほどくとそこには、
「あなたのクラスはノアに選ばれました！」という手紙が。

「選ばれる」なんてどきどきしてしまいますが、最後には気になる一文。
「ノアはきっと、あなたたちのクラスが忘れてしまった大切なことを思いださせてくれるはずです。」

僕たち、私たちのクラスが忘れてしまった大切なことって、何だろう…？

ノアと出会う二つのクラスのお話が入っていますが、
どちらのクラスも共通して、

「上手くいっていた、まとまりがあったクラスのはずなのに、
最近ぎくしゃくして、上手くいかない」となってしまいます。

このぎくしゃくは、自分たちがその「大切なこと」を忘れてしまったから？

「勇気リンリン！」
入院中の担任の先生にかわってやってきた、臨時の新米先生。
ですが、ちょっと頼りなく、みんなも言うことを聞かずクラスは荒れ放題に。
主人公・健太の友達、亮平も最近なんだかやる気がない。
健太はノアに出会い、「大切なこと」を思い出せるのでしょうか…？

「忘れものはなんですか？」
親が転勤族の主人公・宏美は「転校のプロ」。
いつも通り新しい人間関係も上手くやっていたけれど、
リレーの選手決めを通して友達関係に暗雲が。
しかも、それは次第にクラス全体にも広がっていき…。
そんな中でノアに出会いますが、「大切なこと」はよくわからないまま、
宏美の急な転校が決まります。
宏美はこのままクラスとお別れしてしまうのでしょうか…？

この二つのお話が入っています。

『さすらい猫ノアの伝説』の【響く言葉】

〈元気ハツラツ・根気コツコツ・勇気リンリン〉

「自分が『こうなりたい』と思う自分になろうとする気持ちが、勇気の第一歩なんだよ」

（「勇気リンリン！」より）

はじめの言葉は、担任の先生が決めたクラスの合言葉。
この「勇気リンリン」がお話のキーポイント。

「勇気」といわれると
大げさだな、難しいことを成し遂げるイメージだな、
と感じてしまいがちですが、

勇気を出すこと、はそんなに大きいことじゃなくて、
毎日の過ごし方なんだなと最近思うようになりました。

「あなたがなりたい自分」になるために必要なちょっとの気持ち。
けれど、それがないと絶対に「なりたい自分」には近づけない。

というものなんだな、と気づくことができました。

いかがでしたか？
自分が最近意識してなかったことが、直球で飛び込んできた感じがしませんか？

奮闘する小学生たちと、そんなみんなを横目にのんびり…なノア。
その対照的な様子も面白くて、元気が出る作品です！
気になった方は、ぜひ手に取ってみてください！

では、今回はここまで！
最後までお読みいただき、ありがとうございました！

No.003

まき