犯罪捜査一筋30年の鬼刑事・成瀬司(阿部寛)が、ある日突然、警察署内の音楽隊に異動を命じられ、奮闘する姿を描いた映画『異動辞令は音楽隊! 』。高杉さんが演じたのは、刑事志望だったものの自らのミスでそれが果たせず、いやいやサックスを担当している北村裕司役。「自分がサックスを吹くことになるなんて、みじんも想像せずに生きてきました」と笑う。
「楽器演奏の演技を吹き替えなしで撮影すると聞いた時は〝またまた〜〟って思いました(笑)。一応、気持ちよく吹けるようにはなりましたけど、全然うまくはないです。実は映画撮影の前に、ドラマでベースを弾く役を演じていたので、練習期間が重なっていた時期があって。ベースとサックスを背負って移動している姿は〝何もんだ? 〟って思われていたかも」
トランペットを担当する清野菜名さん、ドラムを担当する阿部寛さんなど、共演者もそれぞれの楽器に初挑戦。
「音大出身という設定の清野さんは、初めてとは思えないくらい、めっちゃトランペットをうまく吹いていて。自分も練習しなきゃなって、かなり焦りましたね。撮影の空き時間には、一人でちょこちょこスタジオに行って練習していたんです。でもそこにはいつも先に阿部さんがいらしていて。必死に練習している姿はかっちょいいなーって思いました。この映画は大人版の部活みたいなもの。みんなで一つの音楽を奏でていく過程は、手をつないで一緒にゴールに向かっていくようなチーム感がありました」
劇中では、音楽隊を応援するファンの姿も。高杉さんには、応援されることで「頑張ろう」と思える存在はいる?
「祖父母ですね。二人が僕の活動を楽しみにしてくれているから、〝もっと頑張ろう〟と思えるんです。親族一同16人が参加しているグループメールがあるんですけど、そこに〝作品よかったよ〟と感想をくれるんです。恥ずかしいから、直接送ってくれてもいいんですけどね(笑)」