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映画&ドラマ&舞台
2026.06.13
Snow Manの渡辺翔太さんが永遠の少年ピーターパンに――!? 世界的名作『ピーターパン』をウェンディの視点から描いた『ウェンディ&ピーターパン』が5年ぶりに日本で上演。6月12日(金)からTHEATER MILANO-Zaで開幕されます。ウェンディを演じるのは、渡辺さんと初タッグを組む芳根京子さん。6月11日に行われた公開ゲネプロ会見では息の合ったトークを繰り広げた芳根さんと渡辺さん。初日を前に緊張していたふたりがマジカルファンタジーに挑む意気込みとゲネプロのようすをお届け!

世界的名作『ピーターパン』をウェンディが自らの力で運命を切り開いていく壮大な冒険物語としてユーモアたっぷりに描く今作。英国で再演を重ね、2021年には本作を長年手掛けてきたジョナサン・マンビィの演出で日本初演が実現。「ピーターパン」のファンタジックな世界観から現代社会に通じるテーマを描いた本公演は、日本でも大きな話題を呼びました。そして、2026年。ジョナサン・マンビィの演出により、コメディタッチな芝居が光る芳根京子さんと渡辺翔太さんのダブル主演で待望の日本再演を迎えます。
公開ゲネプロの直前に行われた会見には、ウェンディ役の芳根さん、ピーター役の渡辺さん、フック船長とミスター・ダーリングの二役を演じる石丸幹二さんが出席。ステージに登壇した渡辺さんはブーツからサスペンダーから何から何までグリーン一色のピーターパンの衣裳に身を包み、オレンジのトサカのような前髪がチャーミング! リアルピーターパンぶりに会場に集まった報道陣のカメラのシャッター音が大きく鳴り響きます。芳根さんは白のふんわりしたワンピース、石丸さんはネクタイにガーディガンのミスター・ダーリングの衣裳で登場。フォトセッションでは、両手を広げてフライングポーズを再現していた渡辺さん。「こっちでも飛びます!」と、下手から上手まで全方位に、にこやかな笑顔を振りまる姿は、さすがのひとこと。

まずは司会者から初日を迎える今の心境を尋ねられると、「稽古が始まって 1ヶ月半ぐらいですかね。まだ明日が初日ということがピンと来てないですけど。チーム一丸となって、初日に向けてお稽古を重ねてきたので、自信を持って明日を迎えられる気がしています」と芳根さん。大勢の取材陣を見渡した渡辺さんは「まず今の心境を語る前に、ちょっと言わないとなって思うことがあって」と切り出し、「各媒体や各記者、テレビ局の皆様への今日のリリースをお送りするのが結構ギリギリだったということを聞いていたので、大変皆様、失礼いたしました!」と、いきなり謝罪の言葉が飛び出す。「ピーターパンなら絶対、言わないんですけど、渡辺として(笑)。こんなに集まっていただけて、本当にありがたいなと思います。で、質問はなんでしたっけ……」と、お茶目に司会者に尋ねて初日を迎える心境を語る場面だったことを思い出すと、「今作はウェンディ視点のピーターパンということで。皆さんが抱いているピーターパンのイメージもあると思いますが、これを観ていただくと、相当奥深いものが伝わるかなと思うのと。来ていただいた皆様には、新宿のど真中で本当にネバーランドに来た気分になって頂けたらいいな、と。芳根さんと一緒で、初日が間もなくだなという感覚がまだないので、ちょっとフワフワしているから、ゲネプロも心配だなとか思いながら。でも、楽しむことが一番大事かなと思っています」と、緊張した表情を覗かせます。
続いて石丸さんが「『ピーターパン』のカンパニーは、エネルギッシュでフレッシュな若い力に支えられながら、稽古をしてきて。今、本当にもうピークのところまで来ています。だから、このまま飛んでるような気持ちでね(笑)」とふたりの顔を見つめると、芳根さんは「飛んでます!」と、両手を広げ、渡辺さんは深くうなずいて同意。
ジョナサン・マンビィさんの演出を初めて受けてみての感想については、芳根さんが「こんなに笑い溢れる稽古場があるんだって思うくらい、毎日みんなでゲラゲラ笑っています。マンビィさんの演出で自分の中になかった思考回路を切り開いてもらいました。毎日が濃くて充実していて、贅沢だなと感じる日々。こんなに明るい稽古場あるんですね?」と充実の表情を浮かべます。すると、渡辺さんは、「こんな現場があるんですねっていうと、他の現場が……(笑)」と突っ込み。芳根さんが「違うよ。それを言うからそういう風になっちゃうんだよ?(笑)」と言えば「いや~、何かあったのかなと思って」と心配そうな渡辺さんにすかさず、「違う、違う! 明るいの中でもぶっちぎりに明るいということ! あげ足をとって~(笑)」と芳根さんが慌てて説明するひとコマも。ようやく理解した渡辺さんが「失礼しました、ごめんなさい」と謝るという漫才コンビのようなやりとりに取材陣から笑いが起きていました。
マンビィさんの演出について渡辺さんは、「僕は、舞台はもう何年ぶりか分からない。何年か前の舞台も、うちの事務所がやっていた舞台だったので。こういった外部の舞台は、僕はほぼほぼ初めてに近い環境なので、もう全てが本当にフレッシュっていうか。本当に新鮮なことだらけ。稽古場のテーブルワークっていうものが、いわゆる座学というか、大学の講義を受けているかのよう(笑)。分からないことがあったら、台本と向き合ったり、『これはどう思う?』って質問されたり。本当に学生に戻って授業を受けている気分。稽古は楽しみながらも、今ので合ってたか、合ってないかという緊張感があるんですが、『グレイト!』って言われた時は、やっぱり嬉しいですね」と、ニコニコ笑顔に。芳根さんも「めちゃくちゃ笑ってくださるから、嬉しいよね。マンビィさんが笑ってる、みたいな」と頷く。
そして、渡辺さんから「結構事細かく、いろんな細部にまでこだわってやっているので。だから、フライングで飛びますけど、緊張でセリフは飛ばないようにします(笑)」と、ジョークが飛び出す。「おっ、ウマい。今の上手、よっ!」と芳根さんが拍手して褒めまくり、初共演とは思えない掛け合いトークを披露したふたり。お互いの印象については、渡辺さんが「フッ……、印象? いやいや、もう本当に太陽みたいな方ですよ。稽古が始まってからの取材でも言ってたんですけど、本当に太陽みたいな明るい方だなという印象から、稽古やっていくうちに、力強くてエネルギッシュで、パワフルで、体力もある……。本当に見た目とのギャップがかなりある方だなという印象です」とパワフルぶりに驚いたよう。しかし、「最初の笑いはなんだったんですか?」と渡辺さんの言動を見逃さない芳根さん。これには渡辺さんは「いや、笑いながら何を言おうかって思って……」と、ちょっぴりタジタジ!? そんなやりとりも劇中のしっかり者のウェンディとウェンディに怒られてばかりの茶目っ気たっぷりなピーターパンにそっくりな関係性なのでした。
芳根さんは渡辺さんの印象について「私は良くも悪くも変わらない。最初の印象から本当に素直な方で、嘘がつけない人だなと。初めて取材でお話しをしている時に、すごくピーターに似ている印象だったんです。そのまま今というぐらい裏表もないですし、ご一緒していて、サッパリされてるから気持ちよくて」と語り、「ありがとうございます」とお礼を言うと、渡辺さんが「こちらこそ!」とペコリと一礼。
そして、「心強いピーターが隣にいてくださるので、安心して飛べる」という芳根さんの話から、話題はフライングの挑戦についてに。初めてお芝居の中で飛んだという芳根さんがじつは高所恐怖症と言うと「本当?全然見えない!」とビックリする石丸さん。芳根さんは稽古を重ねて段取りに集中するうちに「今はみんなで飛ぶことが楽しい。すごくいい景色です」と苦手を克服できたといいます。フライングといえば、渡辺さんは『DREAM BOYS』で帝国劇場の客席上空を華麗に飛びかってきた経験者。「お得意なのでは?」とレポーターさんからの質問に「まあまあ、飛び慣れてますね」とドヤ顔に。しかし、ピーターパンとして飛ぶのは初めてということで、「役が乗っかって飛ぶってことは初めてなんで。 渡辺として飛ぶことはあったんですけど。渡辺として飛ぶ時は、僕はどんな動きしようが僕の自由。僕が美しいと思った形で飛べばいいんです。でも、ピーターで飛んだ時は、(腕組みをして)こういう格好で飛んだり、(首の後ろに手をあてて)ポカーンとしながら、だらけてみたり。一個役が乗った動きがあるフライングは、経験のないことになります」と身振り手振りでフライングを説明しつつ、背筋を伸ばします。
ちなみにマンビィさんから「グレイト!」と言われたシーンについては、「やっぱり最初のね、冒頭のところとか。みんなで飛ぶ、視覚的に分かりやすいフライングのシーン」と1幕序盤のウェンディたちとのフライングに注目して欲しいと渡辺さん。「フライング以外にも、照明や音響だったり、いろんなものが乗っかってくると美しく見えます。やっぱりそこはグレイトだと思うので、注目していただければ」と自信を覗かせます。その渡辺さんのフライング姿は、「すごくカッコいいです」と芳根さんからもお墨付き。 最後に初日に向けてメッセージを求められると、「お客様を巻き込んで一緒に楽しむようなやりとりだったり、問いかけるところだったり。一体感を生むシーンがたくさんあります。とにかく、観に来て良かったなと笑顔で帰っていただくことが一番だと思っていて。僕たちが楽しめば、お客様も楽しんでいただけるというピュアな気持ちでいます」と渡辺さんは“楽しむこと”を大切に挑みたいと笑顔。芳根さんは「観に来てくださった皆様を最高なネバーランドへお連れできるように、皆で怪我なく事故なく、最後まで全員で最終日楽まで駆け抜けていきたいです。来てくださる方は何も考えずに、ただ楽しむ心だけを持って、劇場に来ていただければ。楽しい時間を過ごしてもらえるように精一杯、頑張ります」と頼もしく宣言。そんな力強い言葉に渡辺さんも拍手で賛同して、会見の幕が閉じました。

会見後はいよいよ公開ゲネプロへ。美しいステンドグラスの大きな窓があるダーリング家の子供部屋のセットには大きなクマのぬいぐるみがそれぞれのベッドに座っています。舞台は1908年のロンドン。ウェンディ(芳根京子)、ジョン(鳥越裕貴)、マイケル(松岡広大)、身体の弱い末っ子のトムが戦争ごっこをしながら、部屋中を飛び回るシーンから幕開け。幸せな家族な光景から一転、トムが高熱を出したことから旅立ちの日を迎えます。皆が寝静まった遅い時間、子供部屋の窓からトムを迎えに来たのは、ピーターパン(以下、ピーター)。このシーンでは大きな雷が鳴り響いて、真っ暗闇の中から渡辺さんが登場。子供たちの寝顔を見つめながら、トムを連れて去っていってしまう。ある日、居なくなったトムにウェンディが祈りを捧げていると、大きな雷鳴と共に子供部屋に転がり込んできたのはピーターです。

「やぁ、ウェンディ。君の顔、まんまるでビスケットみたい」とウェンディをまん丸な目で見つめる場面での渡辺さんは好奇心旺盛なピーターそのもの。真夜中に寝室に侵入してくるなんて気味が悪いと言いながら、次々とピーターに質問をぶつける芳根さんのウェンディは、おしゃまな少女感たっぷり。「パンはパンでも食べられないパンは? ピーターパン!」と、なぞなぞをウェンディに出して笑いだし、コミカルなダンスを繰り広げるピーターは、いたずらっ子の表情。そんな場面では、子供らしく、おふざけが大好きなピーターの魅力を渡辺さんがチャーミングに演じています。

魔法とスペクタルな世界を色鮮やかに浮かび上がらせた本作は、おとぎ話から飛び出してきたようなティンク(富山えり子)やフック船長(石丸幹二)ら個性的なキャラクターたちが次々と姿を現します。ピーターがハーモニカを吹くと、ティンクが降臨。ロストボーイである弟のトムの居場所を知りたいウェンディは、ジョンとマイケルを叩き起こし、ピーターやティンクと一緒にネバーランドへ旅立つことを決断します。飛べないと言っていた三兄弟に「楽しいことを思い浮かべて。完璧に楽しいことで頭がいっぱいになると、足が地面を離れて空中に浮かび上がる!」とアドバイスするピーター。トムを亡くして以来、いいことなかったウェンディたちがティンクの魔法の粉を浴び、ワクワクした気持ちを取り戻すとふんわりと宙に浮き……。皆で手を繋いで軽やかに空を飛ぶ姿は、感動的でミラクルな瞬間でした。
ウェンディたちが辿り着いたネバーランドは、巨大な大木の根が張り巡らされた自然豊かな場所。そこには、大きな赤い帽子に片手がフックのトレードマークの海賊・フック船長の姿が……! ピーターを捕まえようと狙っているフック船長との戦いのシーンでは、渡辺さんが長い剣を振り回しながら、軽やかな立ち廻りを披露。華麗なアクションで観る者を魅了します。強敵のフックだけでなく、巨大なワニも出現する中、ステージを所狭しと走り回る姿に手に汗を握る緊迫した空気が会場を包みます。

そんなハラハラドキドキのスリリングなシーンとは一転、軽快な音楽が流れるとピーターがハーモニカを吹き、皆で踊る楽しいシーンも。バブルボールで遊ぶ場面では、誰よりもはっちゃけるピーターの姿から遊ぶのが大好きなのは、一目瞭然です。一方、ネバーランドに弟を探しに来たしっかり者のウェンディは、皆のご飯を作るなど、お母さんのような立ち振る舞いを。ウェンディ目線で描かれる今作のウェンディは、人一倍勇気があって、母性があって、成長していく強い女の子として描かれます。いつまでも大人になりたくない永遠の少年・ピーターと運命を切り開こうとするウェンディの冒険の結末は一体――!? スペクタルでマジカルな舞台が最後まで繰り広げられます。


芳根さんが「渡辺さんは最初に会った時からピーターにぴったりだと思いました」と語っていた通り、無邪気な好奇心と少年の心を忘れないピュアな渡辺さんにとってピーターはハマり役。開幕したばかりの今作は、東京公演は7月5日(日)まで、大阪公演は7月13日(月)~20日(月・祝)までと大注目の舞台はまだまだ始まったばかり。夢と希望にあふれる世界でショッピーターパンとして飛び回る、渡辺さんの挑戦は続きます!
Staff Credit
取材・原文/福田恵子

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