岩井なな

【東京|ホテルランチ】サステナブルな取り組みを進める『プルマン東京田町』開業8周年記念ランチコース

2026.10.02

ホテルブランド「プルマン」の日本初進出施設として、開業8周年を迎える『プルマン東京田町』。いま、サステナブルな取り組みを積極的に進めるホテル業界の中でも、先進的な取り組みが注目を集めています。

今回、「未来へつなぐ、循環する価値」をテーマに、サステナビリティに配慮した食材を取り入れたランチやハイティー、さらには盆栽の展示を展開。ホテルで過ごす時間を通して、自然の持続可能性について考え、自然と実践するきっかけを提案しています。

国際的なサステナビリティ認証「グリーン・グローブ」を取得【プルマン東京田町】

「プルマン東京田町」は、国際的なサステナビリティ認証「グリーン・グローブ(Green Globe)」を2024年12月に初取得し、その後2年連続で取得しています。

グリーン・グローブは、旅行・観光業界向けに開発された国際的な認証プログラム。環境保全だけでなく、社会や文化に関する取り組みも含め、385項目の指標から持続可能性を評価する、取得難易度の高い認証です。2024年12月の取得時点で、国内では5施設目の取得事例となりました。

食を通してサステナビリティを体感『サステナブルランチコース』

昨年も周年を機に提供され、好評を集めた「サステナブルランチコース」。「いったい、どのようにサステナブルなの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

実際にコースを体験することで、その答えを見つけることができました。

まず、前菜として提供されたのは、芸術品のように美しい「オーストラリア産ビーフタルタルとやたらテリーヌ」。

信州味噌や夏野菜、白マスタードペーストを使った一皿で、テリーヌには花トウガラシ、オクラ、ナス、ミョウガ、たくあん、キュウリ、柴漬け、梅干しなどの食材が使われています。これは、長野県の郷土料理「やたら」からインスピレーションを受けたもの。

これらの食材それぞれを海苔で巻いて筒状にし、さらにライスペーパーで包むという、手の込んだ仕立てです。

一番下のビーフタルタルには、セカンダリーカット(主要部位以外の部分)を使用し、食材が余すことなく活かされています。

きっちり整えられた盛り付けの形を崩すのをためらってしまいますが、ここはギルティな気持ちを楽しむように、全体を混ぜ合わせていただくのがおすすめ。口に運ぶ食材の組み合わせによって、野菜の食感や酸味、味噌のコク、肉の旨みなど、さまざまな味の表情を楽しめます。

メインの「ラムチョップのグリル ラムキーマ風シェパーズパイ」は、オージーラムのラムチョップを大胆に配置した、ボリュームのある一皿です。

ソースにはグリーンピースのピューレやハーブのソースを合わせ、フレッシュなグリーンピースも添えて。さらに、トップには「ピーシュート」と呼ばれるエンドウの若芽をあしらっています。

ラムチョップの下には、ラムのミンチとモッツァレラチーズを合わせ、カネロニ(薄く伸ばしたパスタ生地や円筒状の大きなパスタに具材を詰めたお料理)仕立てにしたキーマ風シェパーズパイが隠れています。

シェパーズパイは、冷蔵技術がない時代に、ローストした肉や野菜などの残り物を無駄なく活用するために生まれたイギリスの伝統料理。余った食材を美味しく食べ切るという考え方から生まれた料理には、現代のサステナブルにも通じる背景があります。

このサステナブルランチコースと一緒に楽しんだのは、「循環する価値」を表現したオリジナルカクテル「Second Harvest(セカンドハーベスト)」2,000円(税込)です。

「Second Harvest」とは、「再収穫」を意味する言葉。その名の通り、一度役目を終えた食材や飲料を新たな形で生まれ変わらせ、もう一度楽しんでもらうという発想から生まれたドリンクです。

使用しているのは、ジン、オリジナルのコーヒーシロップ、赤ワインシロップ、モリーフラット、カンパリ。ベースとなるジンには、東京・蔵前の「エシカル・スピリッツ」で造られた、飲料として提供しきれなかった日本酒やビールなどを再蒸留して生まれたものを採用。さらに、ホテルの朝食やエグゼクティブラウンジで提供しきれなかったコーヒーやワインも、ハーブや砂糖、スパイスなどを加えてシロップに加工しています。

コーヒー由来のほろ苦さに、果実の甘味や酸味、ハーブやスパイスの風味が重なる奥行きのある味わいでした。

デザートは、「イートンメスショコラ」。イートンメスに本来使われる砕いたメレンゲの代わりには、クッキー缶の製造時に出る端材を砕いて使用していて、サクサクとした食感がアクセントに。オーガニック・フェアトレードチョコレートやアーモンドミルクも使用しています。

さらに、日本の伝統的な食材である酒粕を使ったジェラートを添え、柑橘の皮もコンフィチュールにすることで、彩りと香りを加えています。

今回ご紹介した、前菜とメイン、デザート、ドリンクがセットになった「カサコース」は6,800円(税込)。前菜とメイン、ドリンクがセットになった「カジュアルコース」は5,600円(税込)です。

サステナブルランチコースは、開業8周年を迎える10月1日(木)から10月31日(土)までの1カ月間限定で提供しています。

また、前菜は5種類、メインは7種類から選べるため、その日の気分や好みに合わせて選択できるのも嬉しいところ。ラム料理に馴染みのない方はほかのお肉料理を選んだり、毎回選択するお料理を変えながら何度か訪れたりと、柔軟な楽しみ方ができます。

食べきれなかった料理は、持ち帰りすることも。

「プルマン東京田町」では、食べきれなかった料理の持ち帰りを推進する「mottECO(モッテコ)」の導入を開始。お客様とともに環境負荷の少しずつ減らすことを目指しています。

もちろん、まずは食べきれる量を注文することが大切ですが、もし食べ残しが出てしまった場合には、専用の容器に入れて持ち帰ってみませんか?

日本ではまだ馴染みが薄い取り組みですが、海外のレストランなどでは、食べきれなかった料理を持ち帰る文化も広く浸透してきています。

時を重ね、未来へ受け継ぐ盆栽アートを展示

さらに、ロビーでは7月から週替わりで異なる盆栽アートを展示しています。

盆栽には、一本の木を何世代にもわたって受け継ぎ、長い年月をかけて育てていく文化があり、自然と共生しながら次の世代へと価値をつないでいく姿が、現代のサステナブルな考え方にも通じます。

今回展示される一樹は、現在では極めて希少となった「天然山採り素材」から仕立てられたもの。自然の中で長い年月をかけて形作られた見事な自然の造形の躍動感に加え、細い幹と余白を生かしたわびさびの風情をホテルで体感してみてください。

食だけでなく、文化やホテル運営など、さまざまな場面からサステナビリティを実践する「プルマン東京田町」。ホテルならではの食や空間を楽しみながら、料理に込められた「循環」の工夫に触れる体験を通して、未来につながるサステナブルについて考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

📍プルマン東京田町

KASA

この記事では、ホテルライター・トラベルライターの【岩井なな】が、国内外のホテル&お出かけスポットを現地からレポートしていきます!

Instagramのリール動画では、より雰囲気が伝わるかたちで紹介しているので、ぜひお楽しみください♡

岩井なな Instagram / 岩井なな YouTube

岩井 なな(いわい なな)
年間100以上の宿泊施設を利用するホテルライター・ホテルジャーナリスト。Web・紙媒体問わず幅広く執筆。
東京⇄北陸(富山・金沢

  • 得意分野

    ホテル

年間100以上のホテルを訪れるホテルライター/インフルエンサー。東京と北陸(富山・金沢)の2拠点生活を送りながら、全国各地を取材。インタビューと、スイーツを美味しそうに撮影することが得意。

Share

関連記事

岩井ななの新着記事

VIEW MORE

Icons made from svg iconsis licensed by CC BY 4.0