新人にモヤッとした瞬間★ その言葉遣い、会社ではNGです!【新人の失礼すぎる言動目撃録①】

2020.02.22

社会人1年目の「失礼すぎる言動」目撃録

学生時代OKの言動が、会社ではNGとなることも……。社会人の先輩に聞いた「新人にモヤッとした瞬間」を徹底取材。アドバイスを参考にして。

アドバイスをくれたのは

美土路雅子さん

キャリアコンサルタント。ワイズ・キャリア代表。企業秘書経験を生かして、企業の人材育成研修や大学生の就職支援など幅広く活躍中。

「ぶっちゃけどうなんですか?」

とすぐに聞いてくるけど、あなたにはぶっちゃけません。(29歳・メーカー)

で、ぶっちゃけどうなんですか?

「"ぶっちゃけ"が口グセになっていませんか? その言動は相手に拒絶されてしまう可能性大。『●●のことで伺ってもよろしいですか』と断りを入れてから質問を」(美土路さん、以下同)


相づちが「うん」。(26歳・飲食業)

「本人に悪気はなく、親しみを込めているつもりなのかもしれませんね。相づちは『はい』が確実。『ええ』だと軽く見られていると感じる人もいるので気をつけましょう」

こんな言葉づかいにも要注意!

「ごめんなさい」「お父さん」「ママ」
「日常会話だとしても、社会人が使用するには幼い印象。特に謝罪の言葉は重みが違うからこそ意識しましょう。『申し訳ございません』が正解。両親のことは『(私の)父、母』で統一を」


ご苦労様ですー

部長に向かって「ご苦労さまです!」。(32歳・商社)

「『ご苦労さま』は、トップの人が使う言葉と覚えておいて。企業文化にもよりますが、顔を合わせたら『お疲れさまです』、別れ際には『失礼します』が基本です」

こんな言葉づかいにも要注意!

「お見事!」
「 褒めているつもりでも、相手は"バカにされた"という印象を抱いてしまいます。『感動しました』と素直に伝えたり、『●●の部分がとても勉強になりました』と具体的な一言を加えるなど、謙虚な言葉で素直に表現することを心がけましょう」


接客業なのにお客様に「マジですか?」って……。 (33歳・銀行)

「相づちのつもりでも、社会人1年目ではNG。たとえ先輩が使っていたとしても、それは相手との関係性が築けているから。使うなら、『そうなんですか』『本当ですか?』などがいいですね」

こんな言葉づかいにも要注意!

「マジか!」「マジでか!」「それな!」「やばっ」「つらみ」「よき?」
「学生時代の反射的なリアクション言葉は、社会に出たら通用しません。その言葉がふさわしい場かどうか、冷静に考えましょう。先輩とお客様の実際のやりとりなどを観察しながら覚えていくといいですよ」


テレビ局勤務なのに「実はテレビってそんなに見ないんですけど~」。

素直というか正直すぎるというか……。よく採用されたね。そもそもなんで受けたの? (30歳・テレビ局)

「相手の立場を考えれば不快に思うのは当然。入社できたからといって調子にのってはいけません。何を扱う業界なのか自覚し、緊張感と想像力、相手への敬意を持ちましょう」


部署での飲み会の時に「ちょっと遅れます。先に始めていてください」。

別にあなたを待っていないから! (38歳・不動産業)

「気を使ったつもりが、上から目線に感じられて逆効果。先に始めるかどうかは、相手が決めることです。『申し訳ございません』と謝罪を添えて、遅れる報告をするだけでOK」


外部の人との電話で社内の人間に「さん」づけ。

(28歳・金融)

「外部と内部の切り分けは、混同しやすいポイント。外部の人との電話や対面の場では、社長であっても社内の人間は呼び捨てが基本。もしくは『社長の●●』と肩書きを前に」


ミスを指摘すると「聞いてないんで」。分からないことがあるなら聞いて! (27歳・教育関係)

「心配や迷惑をかけているのは事実なので、まずは謝ること。質問は新人時代の特権! 上司の指示が完璧でないこともあるので、確認して進めていきましょう」


取引先の人も芸能人も、年上男性はみんな「あのおっさん」呼ばわり。ちなみに俺も年上だけど? (34歳・アパレル)

「普段から周囲をそういう目で見ている人間、そういう言葉づかいをする人間だと評価されてしまいます。相手を傷つける言葉になっていないか、考える習慣を。『いい年なのに』もNGです」


新人から「リスケでもよいでしょうか?」と言われるとモヤモヤする。(26歳・出版社)

「業界用語のような略語は、本来ビジネスシーンで使う言葉ではありません。きちんと『予定の変更をお願いしてもよろしいでしょうか』といった正しい言葉を使うようにしましょう」

こんな言葉づかいにも要注意!

「フィックスする」「よろしくです」「なるほどですね」
「言葉としておかしいですし、印象もよくありません。先輩が場によって使い分けているからといって、1年目の社員が使ってもOKと勘違いしないこと!」




覚えておこう!

社会人になって最初に必要なのは、気持ちの切り替え。

会社の上下関係はかなりシビアです。何げない言動が知らぬ間に評価を下げる原因となることも。そして、他人を注意するのはエネルギーを使う作業。指摘してくれる人がいたら、貴重な存在だと思ったほうがいいですね 


パワハラが話題となる時代に、先輩や上司が毎回注意してくれるとは限らない。だからこそ、気づかないと損!

社会に出て分からないことがあるのは当然です。自分から積極的に相談や確認を。マナーは基本が分かっていれば大丈夫。またコミュニケーションは“相手がどう感じるか”という想像力が思いやりにつながります。そこから先は現場で学ぶもの。失敗したら直せばいいんです 


また、会釈の習慣を身につけておくのもおすすめだそう。

会釈は視野を広げて相手の存在に気づき、態度で伝えるトレーニング。素通りするよりもずっと印象がよくなりますよ



2020年4月号掲載
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