素のふみかを切り取る！写真家・嶌村吉祥丸さん撮影の裏側【馬場ふみかのふみかける】

2020年3月20日

プライベートでも親交のある気鋭の写真家が素の馬場ふみかを切り取る。「実は仕事で会うのは初めて」という二人の、ゆるく穏やかな距離感。

嶌村吉祥丸

写真家

ファッション誌、広告、カタログなど幅広く活動。日差しや温度も一緒に閉じ込めたような奥行きのある写真はアーティストや著名人にもファンが多く、女優やタレントの写真集の指名も多く集める。主な個展に、"Inside Out"（Warsaw, 2016）、"photosynthesis"（Tokyo, 2020）など。

―― オファーにいたった流れを教えてください。

ふみか　たまたま共通の友達がいたり、撮っている写真も好きで、もともと名前は知っていたんです。最初に会ったのは、リカさん（Licaxxx）のワンマンライブだったかな。どこかのタイミングで撮ってもらえたらいいなと思っていたら、次に会ったのがなぜか京都で（笑）。そこで個人的にオファーさせてもらいました。

嶌村　その場でOKの返事をしたら「そのうちお声がけしますね」って言われたんですけど、意外とすぐに実現しました。

―― ふみかを撮るのは、今回が初めてだったんですよね？

嶌村　そうですね、よし、撮ろう！と思って撮ったことはないですね。

ふみか　プライベートで友達と一緒にいるところを思い出写真として撮ってもらうことはあるんですけど。去年のクリスマス、共通の友達を交じえてリカさんの誕生日をお祝いした時に撮ってもらった写真は、ビックリするくらいキレイな二重あごの写真だった（笑）。

―― モデルとして、カメラマンとして、対峙してみた感想は？

ふみか　なんか……不思議な感じがしたよね（笑）。

嶌村　すでに知っているからこその安心感もあるし、その一方で面と向かって写真を撮るのは初めてという気恥ずかしさもありました。その空気がそのまま写真に出てくれたらいいんじゃないかなと思ってます。

ふみか　口数が少ないところは、プライベートで会った時と同じかも。いつもまわりがみんなすごいしゃべるから、私たちは話を聞く側にまわることのほうが多いんです。

嶌村　そうですね…僕と馬場は同じような属性なんだと思います。

ふみか　でも、今日はいつも聞いてる側の二人だったから、私のほうがしゃべってました（笑）。

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―― 今日は、最初に商店街を歩いてから、川に移動して撮影しました。そのような流れにした理由は？

嶌村　もともと商店街で和菓子でも買って、食べ歩きしながら撮ろうかなと考えていたのですが、外はまだ寒く、まずは暖かいものを飲んだ方が良いと思ってコーヒー屋さんに入りました。計画して何かを演出するよりも、その場の空気だったり、一番は馬場が自然体でいるために何をするべきか、何を考えているかに自然に寄り添うことを意識しました。だからこそ撮影の流れもすごく大事で、先に川辺に行って撮影していたらきっと全く違った写真になっただろうなと思います。順番や流れは今回にかぎらず毎回考えていて。どういう流れで何を見て、どれくらい歩いたら心地よいと感じるか。ある種、それは演出といえるかもしれないですけど。

―― 写真を撮る上では、どんなテーマを掲げていましたか？

嶌村　雑誌や広告で目にする馬場の写真は、モデルという仕事柄当たり前のことですが、作られたものに近いと感じることが多いです。ふだん見ている馬場と、写真として上がってくる馬場には、いい意味でギャップがある。その作られたものを、どれだけ本当の意味での素に近づけられるかが、ひとつのテーマでした。

ふみか　私も、できればサラッとした感じの写真を撮ってもらいたかったんです。この連載にお呼びしている方って、会ったことのない人か昔１度だけお仕事したことがある人が多いんです。１からイメージを作っていただくことが多かったので、それ以外のこともしたいなと思って。結果、ものすごくゆるくて楽しい撮影になりました！

▶【馬場ふみかのふみかける】記事まとめ

2020年５月号掲載

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