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フィギュアスケート
2022.01.24更新日:2022.03.25
初公開日:2021年1月24日
1994年12月15日生まれ、アメリカ・カリフォルニア州出身。 身長173cm。趣味は映画鑑賞、読書、日本語の勉強、家族や友人とミュージックビデオを作ること。 2014年ソチオリンピック9位、四大陸選手権2018年銅メダル、2020年銀メダル。
類まれなる表現力と美しさを極めたスケーティングを武器に、長きにわたって第一線で活躍。ジャンプだけではない、フィギュアスケートの魅力の神髄を見せてくれるスケーター。リンクの外では、輝く笑顔とハッピーなオーラで世界中を魅了。
メダル争いに食い込むためには、質の高い複数の4回転ジャンプが必須とされる男子シングル界において、4回転ジャンプに頼ることなく、トップランナーの一人として活躍するのがジェイソン・ブラウン。それを可能にしているのは、ずば抜けた柔軟性と音楽センス、そして多彩な表現力。バレエを始め、ありとあらゆるダンスを嗜んできた経験を活かした、どんなジャンルの音楽とも見事に調和した滑りは唯一無二。“ただ滑っている”パートがほとんどない、すべて計算し尽くされた濃密な構成は、見る人の心を惹きつけてやまない。また、ジャンプの入り方、空中姿勢、降りた後の流れなどを極限までコントロールすることで、すべてのジャンプで高い加点を引き出すことができるのも大きな強み。
姉の影響で、3歳でフィギュアスケートを始めたジェイソン。16歳でジュニアグランプリファイナルを制すと、そのシーズンの世界ジュニア選手権で3位、翌シーズンには2位に。シニアに移行すると、デビュー1年目にしてオリンピック代表に初選出。ソチオリンピックフリーでは、最終滑走の重圧のなか、堂々たる『リバーダンス』を披露。結果は9位だったが、最後まで笑顔を絶やさず、生き生きとした躍動感のある演技で確かな存在感を示した。
翌シーズンには全米選手権優勝、世界選手権4位と躍進。4回転ジャンプの習得にも積極的に取り組んだが、ケガに悩まされ、2015-2016シーズンの主要大会は欠場を強いられた。それでもジャンプを跳べない期間は肉体改造に励み、その努力が翌シーズンの4回転ジャンプの初認定へと繋がった。しかし、2度目のオリンピック出場を目指した2017-2018シーズン。初のグランプリファイナル出場を果たすなど活躍を見せたが、その後、選考を兼ねた全米選手権のフリーでミスが重なり、総合で6位に。惜しくも平昌オリンピックへの出場は叶わなかった。
失意のシーズンを終え、変化を求めて18年間一緒に歩んできたコーチのもとを離れることを決意。トレードマークだった長髪も切り、心機一転、羽生結弦選手ら世界中のトップスケーターが集まる、カナダ・トロントのクリケットクラブへと拠点を変更。すべては4年後の北京オリンピックのために。スケート人生の新たな第一章が幕を開けた。クリケットクラブでは、スケートの基礎から見直す日々がスタート。忍耐強くジャンプやスケーティングの矯正を行い、新たに4回転サルコーの練習にも取り組んだ。その成果は如実に得点に現れ、そのシーズンの全米選手権では表彰台に返り咲き、翌2019-2020シーズンの四大陸選手権では、総合自己ベストで見事銀メダルを獲得した。
そして新型コロナウイルスの影響で出場試合が限られた2020-2021シーズン。オリンピックの枠取りがかかった世界選手権で、回転不足の判定とはなったものの、4回転サルコーを美しく着氷。
さらに今シーズンのグランプリシリーズ・フランス大会でついに4回転サルコー初認定。全米選手権では、様々なトラブルに見舞われながらも、ショートでノーミスの演技を披露。演技構成点はトップで、「音楽の解釈」にはジャッジ全員が満点をつけた。フリーでは冒頭の4回転ジャンプで転倒したものの、それ以外は圧巻の世界観を見せつけフィニッシュ。結果は4位で、念願のオリンピック代表権を獲得。4年間着実に積み上げてきたものが実を結んだ瞬間だった。
フィギュアスケートへの愛はもちろん、地球上のあらゆるものへ惜しみない愛を注ぐジェイソン。ジェイソンは、ドナルド・マクドナルド・ハウス(病気の子どもとその家族が利用できる滞在施設)を支援する活動を行っていることでも有名。大会で各地を訪れた際には、その土地のドナルド・マクドナルド・ハウスを訪問し、演技後リンクに投げ込まれたぬいぐるみを寄付している。また非常に仲間思いでもあり、以前同じ大会に出場予定だった羽生選手がケガで欠場した際には、回復を願う手書きのメッセージを用意するという心温まるシーンも。
明るくフレンドリーな性格で、試合では各国の選手たちと積極的に交流。 チームメイトのチャ・ジュンファン選手とは、試合前の練習が終わると、ハイタッチを交わして一緒にリンクを後にするという、仲睦まじい姿をよく披露している。 また、大の日本好きとしても知られるジェイソン。 日本で試合がある際には、機内でも勉強に励む努力家で、インタビューに日本語で答えたり、日本語でSNSに投稿したりしてくれることも。40歳までに日本語が流ちょうに話せるようになることが目標。すでに日本語検定1級を取得している。
SP:「シナーマン」
FS: 映画『シンドラーのリスト』より
ショートの振付を担当するのは、2011-2012シーズンからタッグを組み、数々の名プログラムを生み出してきたロヒーン・ワードさん。昨シーズンからの継続となる「シナーマン」は、疾走感のあるジャズナンバー。小気味よいテンポに、独創性のあるムーブメント。すべての音を完璧に捉えた一寸の狂いもない身のこなし。はやる気持ちが抑えきれなくなったところで繰り出されるバレエジャンプは、見ている者にある種の浮遊感を感じさせる。むだなものを一切省いた、ジェイソンらしい超濃密なプログラム。一瞬で彼の演技の虜になってしまうはず。
特別なシーズンのフリーに選んだのは、第二次世界大戦中ナチスの虐殺から多くのユダヤ人を救った実在のドイツ人実業家を描いた映画『シンドラーのリスト』のテーマ。2019-2020シーズンのプログラムをリバイバルしたもので、振付はクリケットクラブ移籍以降、ジェイソンのフリーを手掛けるデヴィッド・ウィルソンさん。出場を逃した平昌オリンピック以降、このシーズンに焦点をあて、4年をかけて自分らしいスケートを磨いてきたジェイソン。ユダヤにルーツをもつ彼が精魂を込めて滑り上げるこのプログラムは、マスターピースと言える作品に仕上がっている。
▷Instagram:@jasonbskates
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シニアデビュー以降、その歴史に燦然と輝く黄金色の瞬間と、後世まで語り継がれるべきいくつもの感動の演技を写真とともに振り返る。オリンピック2連覇という偉業を達成しながら、進化を止めない絶対王者。人類史上初の4回転アクセル成功までのカウントダウンはもう始まっている。
車 俊煥、チャ・ジュンファン、차준환 2001年10月21日生まれ、韓国 ソウル特別市出身。身長178cm。趣味は音楽、映画鑑賞。2017年以来韓国選手権5年連続チャンピオン。シニアデビュー2年目にして韓国男子史上初のグランプリファイナル出場を果たし、銅メダルを獲得。練習拠点はカナダ・トロント。韓国国内では「フィギュア王子」の愛称で知られ、長身を活かしたダンサブルな演技が魅力。
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