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フィギュアスケート
2022.10.26更新日:2022.12.20
初公開日:2019年11月1日
1997年12月17日生まれ、愛知県名古屋市出身。 身長158cm。趣味はゲーム、卓球。 2018年平昌オリンピック個人戦銀メダル、2022年北京オリンピックで団体戦、個人戦で銅メダルを獲得と、日本のフィギュアスケートにおいて史上初となる3個のメダルを手にした。2019年四大陸選手権優勝、2016~2019年全日本選手権4連覇。世界選手権にはこれまで6回出場。2017~2018年世界選手権で銀メダルを獲得し、2022年大会でついに世界王者の座に。常に自分に挑戦を続ける不屈のファイター。
5歳の時に参加したスケート教室で浅田真央さんと話したことをきっかけに、フィギュアスケートを始めた宇野昌磨選手。ジュニア時代からめきめきと頭角を現し、2014-2015シーズンには、4回転トーループに成功。ジュニアグランプリファイナル出場を決め、フリー、合計ともに当時の世界歴代最高得点で日本男子選手史上3人目となる金メダルに輝いた。
五輪初出場となった2018年平昌オリンピックでは、フリープログラム「トゥーランドット」で堂々たる演技を披露し、銀メダルを獲得。羽生結弦さんとともに日本人ワンツーフィニッシュを果たした。
出場した試合で必ずメダルを獲得という安定した成績を残すも、国際大会ではなかなか金メダルを取ることができなかった宇野選手。自ら“シルバーコレクター”の名を返上するとして臨んだ2019年の四大陸選手権では、ケガの影響もありショートで出遅れながらも、フリーでは気迫あふれる演技で世界最高得点をたたき出し、見事逆転優勝。演技後リンクに倒れ込み、すべての力を出し切った姿に多くのファンが胸を打たれた。
大のゲーム好きで、その腕前はゲーマーの間でも有名。
新型コロナウイルス感染症拡大による自粛期間中には、YouTubeのゲーム配信番組に出演したり、フィギュアスケートの普及に貢献したいと「宇野昌磨アップロードチャンネル」と題したYouTubeチャンネルを開設したりするなど精力的に活動。また実家では4匹のトイプードルを飼っており、弟の樹さんらが運営するYouTubeの「Uno1ワン チャンネル」では、モフモフの可愛らしい犬たちと朝からたわむれる宇野選手の姿に加え、貴重な練習の様子なども知ることができる。
平昌オリンピック銀メダリストで全日本選手権4連覇。見る者の心を揺り動かす情熱のスケーター・宇野昌磨。 初めて4回転ジャンプを習得し、世界ジュニア選手権で優勝したジュニアラストシーズンから、コーチ不在の中自分と向き合い続けた激動の2020-2021シーズンまでを、厳選写真とともにプレイバック。
宇野選手の武器は、世界で初めて成功させた4回転フリップを含む4種類の4回転ジャンプと、伸びやかなスケーティング、最高のレベル4を獲得するスピンやステップ。さらに確固たる自分の信念を持ち、ストイックにスケートに取り組む姿も魅力のひとつ。 そんな宇野選手にとって大きな変革の年となった2019-2020シーズン。長年師事してきたコーチのもとを離れ、メインコーチをつけずにシーズンに挑むことを発表。ジャンプや点数にこだわらず、完成度や表現面を磨いていきたいと、自らの力で新たな道を切り開いていくことを決意した。
フランス杯のキス&クライでは、会場からの鳴りやまない”昌磨コール”の中、一人で涙を流す姿が印象的だったが、ロステレコム杯では、ジャンプを指導するステファン・ランビエールが臨時コーチとして帯同。最後まで諦めることなく全力で滑り切った宇野選手を温かなハグで迎え、キス&クライでともに喜びを分かち合う姿に世界中が安堵した。
▶ステファン・ランビエールのプロフィールを見る
4連覇がかかった年末の全日本選手権では、そうそうたる顔ぶれの中、”自分らしいスケート”を取り戻し、笑顔で滑り切り見事優勝。大きな舞台で完全復活を果たした。
さらに翌年からランビエールが正式なコーチに就任し、海外拠点となることを発表。
シーズンの集大成となる世界選手権を見据えて、スイス・シャンペリーにて練習の日々を送っていたがコロナウイルス拡大の影響で試合は中止に。プログラムの完成は、オリンピックプレシーズンとなる2020-2021シーズンに持ち越されることとなった。
2年目となるランビエールコーチとの絆をより強固なものにして迎えた2020-2021シーズン。パンデミックの影響により、拠点のスイスに渡れない期間もオンラインで筋力トレーニングを行うなど、精力的にレベルアップに励んだ。
久しぶりの大会に「緊張した」と語った初戦の全日本選手権では、滑る喜びを爆発させた。フリーでは4回転サルコーも鮮やかに決め、5連覇とはならなかったものの、終始充実した表情が印象的だった。5度目の出場となる世界選手権では、惜しくも表彰台に届かず4位。自分の調子を冷静に分析し、「もっと成長したい」と意気込みを新たにした。
ともに前へと進んでいくコーチ、仲間、自分らしいスケート。平昌オリンピック後に手にしたたくさんの武器を携え迎えた2度目のオリンピックシーズン。フリーの「ボレロ」では、前回のオリンピックシーズン以来となる4回転ループを取り入れ、4種類5本の4回転ジャンプを跳ぶという自己最高難度の構成にチャレンジ。「自分の代名詞にしたい」と意気込む特別なプログラムとともに、オリンピックシーズンに挑んだ。
フリーの1本目のジャンプに組み込んだ挑戦の4回転ループ。グランプリシリーズ初戦のスケートアメリカでは惜しくも手を付いたが、続くNHK杯では3.30点の加点がつく出来栄えで成功し優勝。グランプリシリーズで2位、1位と好成績を収め、グランプリファイナル進出を決めるも、新型コロナウイルス変異株流行により、大会は中止に。
オリンピック代表選考を兼ねた全日本選手権では、直前にケガを負いながらも、自身に課した試練から逃げることなく、当初の予定通り4回転ジャンプ5本に果敢に挑戦。すべて成功とはならなかったが、痛みを抱えるなかで銀メダルをつかみ取り、2大会連続となるオリンピック出場を決めた。
そして迎えた北京オリンピック。
団体戦の幕開けとなる男子ショートプログラムに先陣を切って登場すると、4回転フリップはもちろん、2つ目のジャンプがダブルになることが多かった4回転トーループ+3回転トーループに成功。自己ベストの演技でチームをメダルへと導いた。
ひと息つく間もないタイトなスケジュールの中、いよいよ個人戦がスタート。そこでは数日前の団体戦で取りこぼしたスピン、ステップを完璧に修正しすべて最高のレベル4を獲得。自己ベストをさらに更新する演技で3位に。フリーでは、大技4回転ループを高い出来栄えで成功。やや乱れたジャンプもあったが、4回転ジャンプ5本という高難度構成をこの大舞台でまとめ上げ、銅メダルを獲得。オリンピック2大会連続のメダルに輝き、自身3つ目のオリンピックメダルを手にした。
お祝いムードに包まれる中、すぐに次の試合へと気持ちを切り替え、6度目の出場となる世界選手権へ。
これまでの最上位は2位で、ここ2大会は4位と、あと一歩のところで表彰台を逃していたこの大会。今シーズンも試合を重ねるごとに進化してきたその勢いはとどまるところを知らず、ショートでは芸術を極めた寸分の隙もない完璧な「オーボエ協奏曲」を披露し、またしても自己ベストを大きく更新して1位。フィニッシュの瞬間、その世界から解き放たれたかのように飛び跳ね、喜びをあらわにした。
“ステファンの満足いく演技をしたい”と何度も口にするほど、思い入れのあるフリープログラム。ランビエールコーチが熱い眼差しで見守る中、彼から託された「ボレロ」をモンペリエの地で完成させるべく、リンクに立つ。冒頭の4回転ループには4点を超える加点がつき、以前は課題としていたサルコーも完璧に着氷。持てる力をすべて注ぎ込み、勇ましく、だけど煌びやかに特別なプログラムを紡いでいく。
ラストのステップでは、晴れやかな笑顔も見え、一歩一歩進む世界王者へとつながる道は、自分自身との戦いに対する勝利とここから始まる新たなスタートを祝福するかのようにキラキラと輝いて見えた。力強いフィニッシュの後、キス&クライで202.85点の得点が出ると、隣に座るランビエールコーチ、トレーナーの出水慎一さんから特大のハグ。心からほっとしたような表情で、これまでの道のりをともにしてきた二人と喜びを分かち合った。
ショート、フリーともに1位の完全優勝。合計は歴代3位の312.48点という高得点。何年もかけて自分だけのスケートを突き詰めてきたファイターが、ついに栄光のワールドチャンピオンに輝いた。
世界王者として迎える新シーズン。昨季はオリンピック2大会連続のメダル獲得、世界選手権タイトル獲得と、非常に充実したシーズンとなったが、その輝かしい成績に甘んずることなく、今シーズンも挑戦と成長の道を選んだ宇野選手。オフシーズンには毎週のようにアイスショーに出演するなど、忙しい日々を送ったが、そこで披露された新プログラムたちは、まだ本格的なシーズン開始前とは思えないほど高難度かつ完成度が高いもので、その気持ちの強さをうかがわせた。グランプリシリーズに先立ち、ジャパンオープンで披露されたフリー「G線上のアリア」では、4回転フリップが2回転になるミスがありながらも、むだな力が一切入らない、極限までコントロールされた滑りを見せ、193.80点を獲得。毎回試合を重ねながら演技に磨きをかけていくことで知られる宇野選手。10月末から始まったグランプリシリーズとファイナル初制覇に向け、期待が高まる演技となった。
SP:「Gravity」
FS:「G線上のアリア」、「 メア トルメンタ プロペラーテ! 」ショートはアメリカのシンガーソングライターで、現代の世界3大ギタリストとして名高いジョン・メイヤーの「Gravity」。ランビエールコーチによる振付で、メロウな歌声にのせて重力から解放されたように軽やかに舞う宇野選手の滑りが堪能できるプログラム。冒頭のうつむき加減や憂いを帯びた表情、ロングツイズルなど、スケーターとして円熟みを増した大人の魅力がたっぷり詰まった仕上がり。腕を振り下ろす動作一つとってもメランコリーな余韻が漂う。一方フリーは昨シーズンの「オーボエ協奏曲」に続き、宮本賢二さんが振付。「G線場のアリア」と「メア トルメンタ プロペラーテ! 」の2部構成で、選曲はランビエールコーチ。
静謐な空間に身を置き、祈りを捧げるように始まるこのプログラム。差し込む光に目がくらんでしまわぬようにと額に手をかざし、ゆったりと柔らかに滑り出す。その滑りには力強さがありながら、表情はすべてを受け止めるかのように慈愛に満ちているのが印象的。
温かみのあるヴァイオリンの音色に溶け込ませるように4回転ループを含む4本のジャンプを跳び、コレオグラフィック・シークエンスとスピンで魅せ、第2部へ。一気に激しさを増した「メア トルメンタ プロペラーテ! 」の曲調に合わせ、第1部とは対照的に激情感のある滑りを披露。切り裂かれるような鋭いジャンプを決め、ラストは渾身のスピンでフィニッシュ。これまで培ってきた最高の技術をもって、荒ぶる音楽をも巧みに操り鎮めてみせる。
【2021-2022シーズン】SP: 「オーボエ協奏曲」 FS:「ボレロ」
ショートは当初ランビエール振付のマイケル・ジャクソン「アース・ソング/ヒストリー」と昨シーズンのエキシビション「オーボエ協奏曲」が候補に上がったが、「オーボエ協奏曲」を選択。元々は前季のショートで滑る予定だったプログラムで、振付は初タッグとなる宮本賢二さん。静謐な空間に飾られた彫刻を思わせるポージングが随所にちりばめられたプログラム。
フリーは、不朽の名作「ボレロ」。振付はランビエールコーチで、宇野選手に滑ってほしいと、かねてより温めていた曲。伏せられた瞳がすっと前を向いた瞬間、鋭い眼光に心を射抜かれる冒頭。荘厳なメロディにのせて力強く進む、迫力のある滑り、煌びやかなコレオシークエンス、ラストの燃え上がるようなステップと、思わず引き込まれる濃密な4分間となっている。
【2019-2020、2020-2021シーズン】SP: Great Spirit FS: Dancing On My Own
2020-2021シーズンは、前シーズンのプログラムをさらに磨きをかけて披露。
ショートは、シェイリーン・ボーンが担当し、2018-2019シーズンのエキシビションナンバーを競技用にアレンジ。氷の上を最大風速で駆け抜ける、スピード感満載のエネルギッシュなナンバー。 フリーはデヴィッド・ウィルソンが担当。ショートとは対照的に、柔らかくスローテンポの曲で、伸びやかなスケーティングが際立つプログラムとなった。
▶ 宇野昌磨 公式サイト
▶ 宇野昌磨 アップロードチャンネル / Shoma Uno
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1985年4月2日生まれ、スイス出身 氷上のアーティストの異名をもつスイスを代表するスケーターで、2006年トリノオリンピック男子シングル銀メダリスト。2010年に競技から引退、プロスケーターに転向後は世界中のアイスショーで観客を魅了し、現在は振付師、コーチとしても活躍中。
「氷上のアーティスト」と呼ばれるスイスのステファン・ランビエール。 輝かしい現役生活から引退後は、アイスショーで大活躍。 現在はショー出演のかたわら、後世の育成にも情熱を傾けている。 男女問わず日本のスケーターたちとの関わりも深く、母国スイスにて島田高志郎、宇野昌磨らを指導。 モデルのようなルックスで、イケメンコーチとしても話題のステファンの、現役時代からこれまでの軌跡を美しい写真とともにプレイバック。
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