● 見どころ
前回大会では羽生結弦選手が2位に55点以上の大差をつけ4度目の優勝を果たした。今大会、羽生選手は今シーズンのグランプリシリーズの欠場を発表しているため、前回覇者不在の大会となる。
注目は今シーズンシニアデビュー、ジュニア時代からしのぎを削ってきた鍵山優真選手、佐藤駿選手のライバル対決。
鍵山選手は昨シーズン全日本選手権で宇野昌磨選手、羽生選手に続いて3位、国際大会の四大陸選手権でも3位とシニアの並みいる強豪の中でメダルを獲得し、満を持してのシニア参戦。 今シーズン初戦から、国際スケート連盟非公認ながらフリー、合計点ともにルール改正後の世界5位相当となるハイスコアで優勝。11月前半に行われた東日本選手権では、大会開催の直前に急遽フリーのプログラムを変更して臨んだため、十分に滑りこめてない部分があったのか、思うような結果とはならず悔しさを滲ませた。NHK杯で新プログラム「アバター」の完成を待ちたい。
▶鍵山優真のプロフィールを見る
昨シーズンのジュニアグランプリファイナルで優勝を果たした佐藤選手。
4種類の4回転ジャンプを操る天才的なジャンプセンスは、同郷の羽生選手も絶賛するほど。 今シーズンはジャンプに加え、表現やスピンにも力を入れ完成度の高い演技で優勝を目指す。独創的な振付で選手の個性を引き出す振付師、ブノワ・リショーさんが振り付けたドラマティックなプログラムは必見。
▶佐藤駿のプロフィールを見る
シニア4年目、技術・表現ともに磨きがかかり年々深みを増した演技を見せている友野一希選手。昨シーズンのものを継続したプログラムで、特にショートは今シーズンではジャンプのミスがあまりなく、コンテンポラリーバレエを取り入れた難解な振付を見事自分のものとしている。外出自粛期間中には体幹を鍛えるトレーニングに励んでいたという友野選手。フリー「ムーラン・ルージュ」はその成果もあってか、静と動の振付が際立ち、さらに迫力を増した情熱がほとばしる演技となっている。
▶友野一希のプロフィールを見る
4年連続世界選手権代表に選出、日本の男子フィギュアスケート界をけん引する存在である田中刑事選手。過去にはNHK杯で銅メダルを獲得した経験も。 8月に痛めた右膝がまだ完治していないため、残念ながら直近の試合ではジャンプの難度を落とした構成となっている。NHK杯では、持ち前の表現力でベテランらしい貫禄のある演技を披露してくれるはず。
▶田中刑事のプロフィールを見る
3年連続NHK杯出場の山本草太選手。今シーズンは大学を休学し、スケートに専念。コーチも変わり新しい環境で練習に励んでいる。
10月末に行われた西日本選手権ではすべてのジャンプに果敢にチャレンジし、見事に優勝。観客を魅了する美しいスケーティングで、ノービス時代に滑ったことのある思い出のプログラム「ドラゴン」を披露する。
▶山本草太のプロフィールを見る